複数の軸を持って「ニッチ人材」目指せ〜戦コン出身の起業家・佐貫僚さんインタビュー #02
*こちらの記事は「外資就活ドットコム」からの転載となっております。

大学院で社会学を学んだあとアクセンチュアで戦略コンサルタントになり、その後、ITの分野で起業した佐貫僚(さぬき・つかさ)さん。後編では、グローバルでビジネスをするコツや、今後のビジネスの展望について話をうかがいました。
※前編⇒心のどこかに「プランB」を持っておけ〜戦コン出身の起業家・佐貫僚さんインタビュー(上)
仕事が忙しくても「趣味の時間」を持とう
――現在の会社ではコンサルティング事業のほかに、動画の制作もされているそうですね。具体的にはどんな業務内容なのでしょうか。
佐貫:YouTuberと一緒に、動画制作や広告制作の仕事をしています。具体的には人気YouTuberに商品の広告宣伝をしてもらったり、彼らを招いてイベントを開催したりしています。これまでに、人気ゲーム・アプリの広告キャンペーンなどを手がけた実績があります。
ところで、動画って「面白ければ売れる」と思われがちなんですが、どういう動画がお金になるのかを、感情をドライにして客観的に見られるのは、コンサルで働いた経験があるからだと思います。クリエイティブをビジネスロジックに変換して企業に売ることができるんですね。
――数独協会の理事にも就いていますね。数独といえば、数字を使ったパズルゲームとして人気ですが、どんなことをしているのでしょうか。
佐貫:理事として協会運営の戦略立案やイベント企画などのマーケティング・広報の仕事をしています。ここでも戦略コンサルの経験が非常に役立っています。
もともと数学が得意で、数独も小学生からやっていました。数独もサブカルチャーの1つですが、その収支戦略の立案を手掛けるのは、営利活動とは異なる面白さがあります。被災地の高齢者の生涯学習支援など、社会貢献に役立っている点でもやりがいを感じています。
――大学でも講義をしているとか・・・
佐貫:社会学の研究経験のある経営者として、何回か講師として講義をしています。昨年は東洋大、その前年は東大に行きました。タイの大学で講義したこともあります。
東洋大では社会学概論の中の一コマを担当させてもらいました。YouTuberたちのコミュニティビジネスやコンテンツの世界的な広げ方について、フランスのジャパンエキスポに行った自分の実体験を交えて取り上げました。
学生さんも、身近な題材で社会学・経営学を学ぶ機会を楽しんでくれたようです。

――好きなことを仕事にできているように感じます。
佐貫:そうですね。私は比較的、自分の好きなことを仕事にしているケースだと思います。人それぞれですが、好きなことを仕事にするのなら、自分の頭の中にある「こうあるべきだ」という型を外す練習をするといいですよ。最初は「ひょっとしたら、こうやればうまくいくかも?」くらいのアイデアを、雪だるま式で転がしていくんです。
もちろん、なかには好きなことがない人もいますし、好きなことがあってもビジネスに結び付けようとしない人もいます。でも、ビジネスのことはともかく、大学生ならば、今のうちに好きなものを見つけられるといいですね。社会に出てしまうと、仕事や家庭で一生懸命になって、好きなものを見失いがちです。
学生のうちは自分の好きなことにどうしようもないくらいに打ち込んで「私は●●が好きだ」とアイデンティティの一部にできるくらいになっておくと、10年後の自分の助けになります。
――学生時代の過ごし方がその後に影響するんですね。
佐貫:戦コンの仕事はものすごく忙しく、好きなものにあまり時間を割けませんでした。しかし、メンターやカウンセラーがついてくれて、いろいろなアドバイスをしてくれたので幸運でした。そのときにいただいた次のようなアドバイスは、今でも私の指針になっています。
「いまはプロジェクトに没頭していると思うけど、趣味の時間を持て」 「将来いろんな経営者と会話できるようになるし、人生も豊かになる」
読書やネットサーフィンで情報収集をする時間や、プライベートな趣味に費やす時間を確保することは、きわめて重要なことなんです。