「宇宙での勝負はこれから」。 “宇宙コンサルのリーディングカンパニー”が目指す未来

2022/10/13

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世界中で宇宙ビジネスを視野に入れたスタートアップが勃興し、2021年には日本の民間人による宇宙旅行も実現した。人類に残された数少ないフロンティアの1つとして、宇宙ビジネスがかつてないほどに注目を集めている。こうした市場を後押しすべく活動しているのが、A.T. カーニーの宇宙プラクティス(グループ)だ。

そのクライアントは政府系機関から国内大企業、スタートアップまで幅広く、前例のない宇宙コンサルの先駆者として数多くのプロジェクトを支援しているという。

同社はいかにして宇宙ビジネスの専門性を高めてきたのか。宇宙プラクティスを立ち上げた“宇宙コンサルの第一人者”石田真康氏と、多数のプロジェクトの実行フェーズに深く関わる辻美里氏に、宇宙ビジネスの魅力とやりがい、そしてA.T. カーニーが関わることの意義を聞いた。

〈Profile〉
写真左/石田真康(いしだ・まさやす)
A.T. カーニー株式会社 ディレクター。
2003年東京大学工学部卒。宇宙業界、ハイテク業界、自動車業界を中心に15年超の経営コンサルティング経験を有し、Global Space Groupのリーダーとして国内外の政府機関や企業に対して経営コンサルティングを実施。一般社団法人SPACETIDEの共同設立者 兼 代表理事 兼 CEOとして、民間宇宙ビジネス振興を目的に年次カンファレンス「SPACETIDE」を主催。内閣府 宇宙政策委員会 基本政策部会 委員として宇宙産業振興を支援。
同右/辻美里(つじ・みさと)
2013年一橋大学法学部卒業。同年4月に国内ブティック系コンサルティングファームに新卒入社。約2年半、同社の経営企画室で経営戦略策定やIRなどに従事した。2016年1月 A.T. カーニーへ中途入社し、エネルギーおよび宇宙関連のM&Aや事業戦略を中心としたプロジェクトに携わる。2021年4月より人工衛星関連の技術調査シンクタンクに1年間出向した後、現職。

※内容や肩書は2022年10月の記事公開当時のものです

「何でもいいから宇宙に関わりたい」。ボランティアから内閣府委員、そして宇宙ビジネス団体立ち上げへ

――石田さんは個人の活動をきっかけにして宇宙プラクティスを立ち上げたと伺いました。なぜ宇宙に興味を持ち、どんな経緯で宇宙分野のコンサルティングに従事するようになったのか教えてください。

石田:原点は小学校時代です。当時流行していたアニメ『聖闘士星矢』や『天空の城ラピュタ』をきっかけに宇宙に興味を持ち、天文クラブに入りました。

その後も宇宙には関心を持ち続けていたのですが、大学生になって将来を真剣に考えるようになった頃には、どこか遠い世界のように感じていましたね。A.T. カーニーへ入社してからは自動車メーカー、大手製造業系のプロジェクトを数多く担当し、宇宙とは縁遠い日々でした。

転機が訪れたのは29歳の時。病気で休職し、4年間のリハビリ生活を送りました。その時に「このまま死んでも悔いがないように好きなことをやろう」と考え、子ども時代に好きだった宇宙への思いが再び膨れ上がっていったんです。

何でもいいから宇宙に関わりたい。とはいえA.T. カーニーの中には機会がなかなかない。そんな時に偶然、日本発の月面探査プロジェクト「HAKUTO」を知り、居ても立ってもいられずに連絡して仲間に入れていただきました。それが2012年でしたね。

――当時はコンサルタントの仕事とHAKUTOのプロジェクトを兼業していたのですか。

石田:HAKUTOには2年ほど、ボランティアとして関わっていましたね。平日はA.T. カーニーのコンサルタントとして、土日はHAKUTOのメンバーとして活動する日々でした。

その後、2014年からITmediaで「宇宙ビジネスの新潮流」というタイトルの連載を開始しました。当時はまだ宇宙ビジネスについて解説している記事は少なく、たくさんの人に読んでいただくことができたんですよね。

そして、2015年からは内閣府の宇宙政策委員会に呼んでいただき、日本の宇宙政策の先端にいるJAXA(宇宙航空研究開発機構)や国内大企業、大学関係者などさまざまな人と知り合うことができました。

――2016年には、日本の宇宙ビジネスの発展を目指して一般社団法人SPACETIDE(スペースタイド)を立ち上げています。

石田:HAKUTOの縁で、国内宇宙スタートアップの人たちともつながりが生まれていたんです。そうしたスタートアップの力を結集し、議論だけでなく実行に重きを置いて活動するためにSPCETIDEを立ち上げ、カンファレンス開催などのさまざまな取り組みを進めています。

私がA.T. カーニーの経営コンサルタントとして宇宙を扱うようになったのも同時期です。宇宙ビジネスに関する人脈が広がっていく中で、自然と「コンサルタントとして宇宙に関わってくれませんか」と企業から声がかかるようになっていきました。

そこで社内でも正式に活動を始め、現在の宇宙プラクティスのプロジェクトへ至っています。

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「宇宙に関わるなんて思ってもみなかった」。コンサルタントとしての決断の背景

――辻さんは新卒でブティック系コンサルティングファームを経験し、その後A.T. カーニーへ転職して宇宙プラクティスに参加しています。宇宙ビジネスに取り組むことになった経緯を聞かせてください。

:A.T. カーニー入社後は、エネルギー領域のプロジェクトに関わっていました。宇宙関連プロジェクトを知ったのは社内公募制度です。

A.T. カーニーの公募制度では、ジュニアコンサルタントでも興味のあるプロジェクトに手を挙げることができ、仮にその領域が未経験でも挑戦できます。コンサルティング業界で宇宙に関われる機会は珍しく、希少な経験を積めそうだと感じたので、宇宙プロジェクトへの参加を希望しました。

――もともと宇宙のことを学んでいたり、宇宙ビジネスに関わったりといったバックボーンがあったのでしょうか。

:A.T. カーニーに入るまでは、全く経験がありませんでした。私は法学部卒の文系で、ある時点までは自分が宇宙に関わるなんて思ってもみませんでした。

宇宙プラクティスに興味を持った理由の1つには、石田の存在もあったと思います。以前にも別のプロジェクトの際に石田の下で働いたことがあり、ディレクターでありながら若手のアイデアを尊重して、要所要所のインプットやフォローを除いては、比較的自由に任せてくれる側面が強いと感じていました。

石田:私は基本的に、メンバーに任せられることは任せていくスタンス。自分が兼業で常に多忙で、1人ではやりきれないことが分かっているからです。大きなことをやり遂げるには、チームでさまざまな力を結集させなければ実現できません。

その点で言えば、辻は宇宙関連のシンクタンクに1年出向した経験もあり、彼女が“宇宙に関わりたい”という強い思いを持っているのを私は感じていました。だからこそ宇宙プラクティスでもっと活躍してもらいたいと思い、プラクティス専属となることについて前向きに話をしました。

:専門領域を定めるのは、それなりに勇気がいることでもありました。特に宇宙に取り組むプロジェクトはコンサルティング業界でも珍しいので、いわゆる「つぶしの利くキャリア」ではないのかもしれません。

ただ、別領域のプロジェクトを担当している時にも、宇宙や宇宙ビジネスに関する最新情報を自発的にインプットしており、やっぱり宇宙が好きなのだと認識し、宇宙プラクティスでやっていこうと決めました。

現在は、宇宙産業が始まって以来の大変革期の真っただ中

――お二人の心を捉えた宇宙の魅力について、さらに深く聞きたいです。A.T. カーニーの宇宙プラクティスではどのようなプロジェクトを担っているのでしょうか。

石田:私たちの仕事をシンプルに言えば「宇宙業界への経営コンサルティング」です。クライアント群は大きく4つに分かれます。

まずは日本国政府、そして従来の航空宇宙企業。これまでの宇宙ビジネスは税金を財源として政府が目標を立て、JAXAをはじめとした機関が航空宇宙企業に発注する流れでした。その意味でこの2つのクライアント群は、宇宙業界の伝統的な顧客です。

さらに今は新たなクライアント群が生まれています。1つはスタートアップ。スタートアップといっても宇宙ビジネスにおいては100億円を超える資金調達をしている企業も多く、コンサルティングファームへの需要が存在しているのです。

加えて近年では、異業種から新たに宇宙ビジネスに参入する大企業も増加しています。自動車や通信など、さまざまな業界が新たな事業領域として宇宙に注目しています。

――宇宙は新しい産業領域だと思われがちですが、その中にもレガシーと言えるような領域があり、一方では新たな動きを見せている領域もあると。

石田:はい。宇宙産業は80年近い歴史を有していますが、現在はこの産業が始まって以来の大変革期の真っただ中にあります。世界中の企業が安全保障分野を皮切りに宇宙へ進出し、スペースXのような企業もどんどん増えてプレーヤーが多様化しているのです。

いずれのプレーヤーにも「従来と同じことをやっていたら生き残れない」という危機感があり、私たちのもとへは変革に向けた支援の依頼が多数届いている状況です。ここ数年は海外のプロジェクトの支援も増加し、エキスパートとして呼んでいただく機会も増えていますね。

戦略を描くだけでは意味がない。「宇宙ビジネスの水先案内人」として伴走

――プロジェクトの進め方についても教えてください。

:新しく宇宙ビジネスへ参入しようとする企業に対しては、事業戦略策定、事業や技術側面の深掘り、組織体制づくりなど戦略から実行まで、何年にもわたって伴走し続けています。

政府系機関に対するコンサルティングでも、基本的には伴走型。例えば中東で展開しているあるプロジェクトでは、宇宙に関する国家戦略を共に描くことから始まっています。

どれくらいの期間でどんな雇用や産業を生み出すか、既存事業とどのようにシナジーを作るか、その際に必要なケイパビリティをどうやって探索するかなど、さまざまな角度から支援しています。

――机上の戦略にとどまらず、実行フェーズにまで深く入り込んでいるのですね。

:情報提供や調査などのスタディだけで終わることはほとんどありません。他の分野の新規事業に比べると、未経験の分野での投資や人的リソースもそれなりに必要となることから、総じて宇宙ビジネスに関わるクライアントの本気度は高いと感じています。だからこそ私たちは必然的に実行フェーズまで長く深く支援することになります。

私が2019年から支援している企業は今も伴走し続け、通算5回のプロジェクトを動かしてきました。最初のプロジェクトの段階で戦略を描き、対外的に発表し、以降は研究開発や顧客開拓をフェーズごとに進めています。

多くのクライアントがこれまで宇宙ビジネスをやってきていないからこそ、足りないピースがたくさんあるんですよね。クライアントが持つ技術のコアをもとにして一緒に事業をつくり、世界中から提携先を探すこともあります。

石田:私たちの仕事では戦略だけを描けても意味がないのだと思っています。クライアントが求めているのは「宇宙ビジネスの水先案内人」としての能力です。実際にビジネスパートナーを連れて来られるのか、事業として形にできるのか。そうした、業界における専門性やネットワークを強く求められていますね。

――そうした要求値の高さに対して、日々どのように向き合っているのでしょうか。

:私の場合は、自分の興味関心に後押しされて日々積極的にインプットしていますね。他の領域とは違い、宇宙ビジネスに関してはコンサルティング業界でも専門家はほとんどいません。

時として「まだ自分しか持ち得ない最新の知見」に触れられる面白さもあります。技術面の深い知識などはその分野に明るい仲間の力を借りつつ、チーム内でフォローし合ってプロジェクトを進めています。

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「まだ勝負がついていない」宇宙ビジネス市場で、大きな挑戦に関わっていきたい

――お二人は今、宇宙ビジネスの魅力をどのように感じていますか。

石田:人類にとってのフロンティアはほとんど残っていません。現在でもフロンティアと言えるのは宇宙と深海、それにメタバースくらいだと思います。そうした大きなテーマの下、人々の生活や社会に多大な影響を与える可能性を持っていることが宇宙ビジネスの魅力だと感じています。

かつてはSFの物語として描かれていたワクワクする世界に、実ビジネスとして関われるのです。

また、宇宙ビジネスは総合格闘技のようなもので、ソフトウエアもハードウエアも、技術も法律も、政府との付き合い方も民間企業との付き合い方も、さまざまなことを理解して正しい戦略を描くことが求められます。

:常にグローバル視点を持って動けるところも宇宙ビジネスの面白さではないでしょうか。宇宙では、衛星を打ち上げた瞬間からグローバルビジネスが始まります。私は留学経験がありませんが、英語で仕事をするのは好きなので、日本だけにとらわれないグローバルのコミュニティーに加わっていけることにやりがいを感じています。

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コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
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