転職活動にかかる期間は平均でどのくらいなのでしょうか。年代ごとの期間と具体的なスケジュール、そして転職を長引かせないコツを確認しましょう。
転職活動の平均は3ヶ月未満が最多

転職活動開始から退職までの期間で最も多いのが約3ヶ月(28.8%)、退職から入社までの期間で最も多いのが1ヶ月未満(27.6%)です。そのため転職活動開始から転職先への入社までトータルで3~4ヶ月というのが一般的なスケジュール感といえるでしょう。
転職活動期間に関する調査はこの他にも数多く実施されていますが、調査結果はおおむね似通っています。転職まで「1~3ヶ月」または「3ヶ月~半年」が1位であることが多く、全体の8〜9割の人が半年以内に転職活動を終えているという結果が一般的です。
年代によっても差がある
ただし転職にかかる期間は、年齢によっても差があります。

20代の場合、退職までが1~3ヶ月、退職から入社までが1ヶ月未満という人が最も多いです。それに対して30代になると、離職期間なしで次の会社に入社している人が最多となっています。
そのため20代は「ちょっと休んでから次の仕事」「次の仕事が見つかる前に仕事を辞める」といった人が一定存在するのに対し、30代はキャリアのブランクを嫌がる傾向があるようです。
40代は、他の年代に比べて「転職活動開始から離職まで1ヶ月未満」という人が多い年代です。また「40代の転職は厳しい」という意見もありますが、離職まで半年以上かかっている人は1割強に留まっており、他の世代と同じような数字です。そのため40代だからといって、それほど心配する必要はありません。
【関連記事】40代の転職は厳しくない!年収の変化と成功のポイント
Q&A 内定をもらう前に退職すべきではない?
数ヶ月程度の離職であれば、書類選考や面接に悪影響を及ぼすことはほとんどありません。しかし、あまりに離職期間が長いと「きっと色んな面接に落ちたのだろう」「ブランクが長すぎて最新の業務に馴染めないのではないか」と判断されるリスクがあります。
また次の仕事がなかなか決まらないと、焦ってしまうこともあるでしょう。そうすると転職先の見極めが甘くなり、自分に合わない会社を選んでしまうリスクもあります。
そのため「今の職場で働いていたら心身が病んでしまう」「当面の生活には困らない」「次の転職先の目途が既に立っている」という場合を除き、性急な退職はあまりお勧めしません。
3ヶ月で転職するスケジュール
3ヶ月で転職を目指すのであれば、以下のようなスケジュールを想定しておきましょう。
最初の1ヶ月は、応募までの期間です。自己分析、転職したい業界・職種の検討、書類作成などを行いましょう。転職エージェントを活用する場合、連絡をとって面談をするまでの期間を見込む必要があるので、早めに連絡することをおすすめします。
2ヶ月目は、面接の期間です。転職の場合、内定までに2~3回の面接があるのが一般的ですので、何社か受ける場合、週に複数回の面接があることも想定しておきましょう。
3ヶ月目は、退職と入社準備のための期間です。引継ぎを行うとともに、有給消化の期間も見込んでおく必要があります。
具体的なスケジュールや注意点、また「もっと早く転職したい」「気長に転職を考えている」といった場合のスケジュールイメージは以下の記事で紹介しています。参考にしてみてください。
【関連記事】転職活動のスケジュール 在職中・退職後それぞれの進め方と注意点
内定後は何ヶ月まで待ってくれる?
民法の規定では最短2週間で退職をすることができますが、多くの会社では就労規則で「1ヶ月以上前までに退職を申し出ること」と規定されていることが多いです。 有休を消化する期間も必要なため、内定から入社まで2~3ヶ月は待ってくれる企業も多いでしょう。半年以上待ってもらえるケースもゼロではないですが、企業としては「早く入社してほしい」と考えているので、理由を伝えつつ相談してみましょう。「フルタイムでの参画は難しい」という事情がある場合は、業務委託や週数日での参画を打診してみるという選択肢もあります。
また「1週間以内に入社しないと内定取り消し」など自社の都合しか主張しない会社の場合、従業員の都合や法律を無視するブラック企業の可能性もあります。そういった会社の場合は、入社そのものを考え直してみましょう。
スムーズに転職するための3つのポイント
転職活動を長引かせないためには、以下の3つのポイントが重要です。
ポイント② 複数社の選考を同時に進める
ポイント③ 引き継ぎや退職の準備をしておく
ポイント① 自己分析をしっかりしておく
転職活動をスムーズに進めるには、まずは自分と周囲の環境をしっかりと分析することから始めましょう。自己分析は、自分の希望や経験を整理することから始めます。自分はどんな仕事をしたいのか、その仕事のどんな面に惹かれるのか、今まではどんな経験を積んできたのか、その経験は今後どのように活かせるのかを考えます。
また、転職市場において自分がどう見られているのかも把握しておくと転職が更にスムーズになります。スカウトサービスなどに登録しておくと「どんな企業が自分に関心を持ってくれるのか」が分かるのでおすすめです。転職エージェントから客観的なアドバイスをもらうのも良いでしょう。
ポイント② 複数社の選考を同時に進める
転職活動をする人の中には、「一社しか応募しない」「一社目がダメだったら次の会社に応募する」といったスタンスの人もいます。確かに、今の仕事も忙しい中で、複数社の選考を同時並行するのは大変です。しかし転職活動を長引かせないためには、最低でも5社程度は応募した方が良いでしょう。急いでいる人の場合、20社以上に応募するケースも珍しくありません。
また複数の選考を同時に進めることで、それぞれの会社の良い点・悪い点が見えやすいというメリットもあります。同じような時期に内定が出ることも多いので、内定後にどちらの会社にするか選ぶこともできます。
ポイント③ 引き継ぎや退職の準備をしておく
転職活動では「内定をもらうまで」に注目しがちですが、「退職に時間がかかってしまった」というケースも多いです。有休を消化しきれないまま退職することになってしまったというケースも少なくありません。スムーズに退職するには、誰が見ても「今抱えている仕事は何なのか」「それぞれの仕事はどういう状態にあるのか」が分かる状態にしておきましょう。
また転職活動を始める時に、自分の有給の残日数と就業規則を確認しておくのも重要です。何日前までに退職を申し出る必要があるのかを把握しておくと、内定が出てからどれくらいで入社できるのかが分かります。
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