「何のために働くのか」が明確。政策金融機関へ転職したからこそ得られたやりがい
2022/12/16

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「日本の未来に貢献する」をミッションに掲げる株式会社国際協力銀行(以下JBIC)が採用で重視しているのは、その理念への共感だという。では、キャリア採用の社員はどのような思いでJBICに転職し、前職で培ったスキルを生かしてどのように活躍しているのだろうか。

メガバンク、外資系金融機関を経てJBICに入行した望田典子氏は、「何のためにこの仕事をするのか」を常に問われることが、当行の最大の特徴だと語る。

〈Profile〉
望田典子(もちだ・のりこ)
株式会社国際協力銀行 電力・新エネルギー第1部第4ユニット所属
慶應義塾大学卒業後、株式会社みずほコーポレート銀行(現・株式会社みずほ銀行)に入行。ストラクチャードファイナンス全般の業務を担当した後、2016年にシティバンク銀行株式会社(現・シティバンク、エヌ・エイ東京支店)に入り法人営業を担当。2021年、株式会社国際協力銀行に入行。

※内容や肩書は2022年12月の記事公開当時のものです

ライフステージの変化を機に「残りの社会人人生をどう過ごしたいか」を見つめ直した

――JBICに入行するまでの経歴を簡単に教えてください。

望田:大学を卒業し、新卒でみずほコーポレート銀行(現・みずほ銀行)に入って約6年間、ストラクチャードファイナンスに関わる業務などを担当した後に、シティバンク銀行(現・シティバンク、エヌ・エイ東京支店)に転職しました。そこでは約5年間、法人営業などを担当し、2021年にJBICに入行しています。

――JBICに転職されたきっかけは何ですか。

望田:シティバンク在職中に出産して産休・育休を取得したのですが、そこで自分の中長期的なキャリアを考えるようになりました。子どもと過ごす生活が楽しく、時間の貴重さを感じる中で、「残りの社会人人生をどう過ごしたいか」を強く意識するようになったのです。自問自答を重ね、より社会的意義を重視した仕事をしたいという気持ちが強くなりました。

息子は今4歳なのですが、ある時、「ママのお仕事って何?」と聞かれたのです。「何だと思う?」と聞いたら、「ただ座っている仕事」という答えが返ってきて笑ってしまいました。コロナ禍で、在宅で勤務する姿を見ていたからでしょうね。でもそこで、自分が何の仕事をしているか、子どもに胸を張ってきちんと説明できるようにならなくてはと思ったのです。

それで、社会的意義を重視しつつ、これまでの業務経験を生かしたいと考えた時に、唯一無二の選択肢として挙がったのがJBICだったのです。

――以前からJBICのことは知っていたのでしょうか。

望田:はい。よく耳にしていましたし、業務内容も知っていました。

でも、転職先として意識するようになったのは、シティバンクにいた時の、ある日本企業のクライアントとの会話がきっかけです。私も関心を持っていた海外の石炭火力発電の脱炭素化に関わるご相談を受けたことがありました。しかし、残念ながら民間金融機関では対応が難しく、「やはりJBICに相談した方がよさそうですね」と言われたのです。それで関心を持つようになりました。

また、以前金融業界にいた夫から「JBICはまた一緒に働きたいと思う人が多いからお勧めだよ」と聞いたことも後押しになりました。 description

日本企業の国際競争力向上に直接関われることにやりがいを感じる

――JBICに入行して1年とのことですが、現在はどのような仕事を担当していますか。

望田:私が所属する電力・新エネルギー第1部は、海外の発電関連事業に対するプロジェクトファイナンスに特化した営業部です。日本企業が投資参画する海外の発電所建設・運営プロジェクトに対する長期融資を行い、「質の高いインフラ」の海外展開を推進することで日本企業の国際競争力の維持・向上を目指しています。

第1から第3ユニットが新規の案件組成などを行い、私のいる第4ユニットは、融資を実行してから完済するまでの案件管理を担当しています。

例えば、発電所の建設スケジュールが遅れた場合に、プロジェクトへの影響や今後の資金繰りについて現地や日本の関係者と相談しながら対応しています。コロナ禍当初は世界各地であらゆる経済活動が止まったので、どの案件も建設スケジュールが後ろ倒しになりました。その対応は非常に大変だったのですが、今年度は比較的落ち着いてきて、完工し稼働を始めた発電所が増えています。

――入行して配属が決まった時は、どのように感じましたか。

望田:大変うれしく思いました。私は前職時代、石炭火力発電所の脱炭素化に関わる業務をきっかけにJBICに興味を持ったので、そこに関係する部署に配属されたのは希望通りだったからです。また、日本企業の国際競争力向上に直接関わることができるので、やりがいを感じています。

一方で、JBICが扱うような大規模なプロジェクトファイナンスに直接関わる経験はあまりなかったので、これから専門的に取り組むことに多少不安がありました。

――前職でのスキルが生きていると感じるところはありますか。

望田:私はこれまで日系金融機関にも外資系金融機関にもいましたし、ストラクチャードファイナンスやコーポレートファイナンスにも携わったので、幅広い金融の知識がどの業務にも役立っているように思います。また、前職ではグループ傘下の証券会社と連携し資本市場に関係する業務にも携わっていました。JBICでこれらのスキルを使う機会は直接的にはなかなかないのですが、業務のキャッチアップや異動時に早く順応する際に生きればと感じています。

――前職でも、現在の業務でも英語を使うと思いますが、これまでと異なるところはありますか。

望田:前職でも英語をよく使っていました。シティバンクの時は、海外支店も含めた非日系の同僚とのやり取りが多かったのですが、主に取引先は日本企業だったので、外では日本語、行内では英語を使っていました。今はその逆で、取引先とのやり取りは英語が主、行内文書は日本語が主です。割合で言うと、業務の6割程度が英語という感じでしょうか。私は帰国子女ではないのですが、英語に対する苦手意識は経験を重ねる中で無くなっていきましたね。

――さらに身に付ける必要があると感じているスキルや知識は、どんなものがありますか。

望田:政策金融機関であるJBICで働く上での、「政策」面および「金融」面双方の理解です。現時点では、今の部署での役割しか経験していないので、今後はJBIC全体でどのような役割を担っているのか、幅広く、深く理解する必要があると感じています。

頭で分かっていても、日々の業務に落とし込んでいく上では、まだ足りないと感じています。融資契約書の条件設定一つ一つに理由や背景があるので、期中で変更要請を受けた場合は都度両面からの確認が必要になりますが、一人で判断するには未熟と感じます。ただ、現在の所属が1部署目なので、これからほかの部署を経験する中で身に付けていきたいと思います。

常に社会的意義を追求できる環境。発言の重さもやりがいに

――社会的意義を重視して転職したとのことですが、入行してからそれが実現できていると実感することはありますか。

望田:そこは入ってみて一層強く感じたところです。何か案件を検討する時には、何よりも先に「なぜこの案件をやるのか」「日本企業や相手国に、どんな貢献ができるのか」といった議論に時間を割くことには驚きました。

業務では、個別の案件について事業者などから意見を求められることが多いのですが、誰もが理念と合っているかを、常に丁寧に確認する組織だと感じています。

――民間の金融機関から移ってきたわけですが、政策金融機関で働く醍醐味(だいごみ)は、どんな時に感じますか。

望田:意思決定をする場面で、常にその案件の社会的意義が求められるというのは、政策金融機関ならではだと思います。

また、発言の重さを感じさせられることも多いです。携わっているプロジェクトファイナンスでは多くの場合JBICが最大債権者なので、会議などでも「JBICがどう考えるか」が重視されますし、議論のイニシアチブを取ることが期待されます。発言に重みがあるため慎重になりますが、それがやりがいにもつながっています。

一緒に働く社員たちは、‟個“が強い。理念を共有し、仕事へのこだわりを持つ

――社員はどんな人が多いですか。

望田:仕事は速さと緻密さを兼ね備えつつ、人当たりは優しい穏やかな人が多いです。また皆さん、非常に個性的な方が多く、「“個”が強い」という印象を持ちました。仕事に対するこだわりが強く、信念を持っている、気骨がある人が多いです。日本のため、社会のために貢献したいという基本理念を共有しているからこそ、個が強くなれるのではないかと思います。

――働きやすさについてはいかがでしょうか。

望田:テレワークなどの制度も整っていて、非常にフレキシブルだと感じました。子育てをしながら働く女性への理解もあって働きやすいです。コンパクトな組織であるがゆえの働きやすさも感じており、「ワーキングマザー」とひとくくりにするのではなく、個々の希望や事情に応じて、柔軟に対応してもらえていると感じます。

――キャリア形成や仕事の仕方では、前職と違いを感じますか。

望田:大きな組織ですと、異動によって新しい分野の知見が増える一方で、必ずしもそれまでの部署で得たスキルが生かせるとは限りません。身に付けられるスキルの一貫性を考えると、キャリア形成をしづらいところがあります。

JBICの場合は、異動を重ねて得たスキルが全てつながってくると思います。今やっている業務が、次の部署でも生かせる。そこは大きく違いますね。

また、ジョブローテーションがあってお互いの仕事についてもよく知っているので、ほかの社員に助けられることが非常に多いです。 description

限界を設けず、ワーキングマザーのロールモデルになりたい

――将来の目標はありますか。

望田:エネルギー・トランジションの支援に関心があるので、この分野でもっと経験を積み、専門性を高めたいです。

また、JBICは今、大きな転換点にあると受け止めています。これまで実績を上げてきたプロジェクトファイナンスだけでなく、エクイティファイナンスなどリスクテイク機能を高めた新しい手法を取り入れて業務の範囲を拡大しているので、私もそうした転換の一助になりたいです。

プロジェクトファイナンスは数十年前に出てきて主流になった手法ですが、今のニーズに合った別の手法も求められているように思います。日本企業の国際競争力向上につながるよう、日本企業にとって使い勝手のいい、新しいサポートの仕方を考えることにも貢献したいです。

もう一つは、ワーキングマザーとしてロールモデルになれるような働き方をしたいです。私の世代やその下の世代を見ると、女性行員は増えていますが、子どもを育てながらフロント系の部署で働いている例は、まだ多いとは言えません。

ワーキングマザーも、希望すれば制限なくどの部署でも働ける前例となっていきたいです。そうすれば組織の多様性も広がるのではと考えています。海外赴任にも興味があります。配属先を限定せず、限界も設けずに挑戦したいですね。

――最後に、Liiga読者に対し、メッセージをお願いします。

望田:私が今担当しているプロジェクトファイナンスというのは、ほかの金融機関にもある仕事です。ですが、転職してそれまで以上に毎日の業務が楽しいと思えているのは、「自分たちが何のために働いていて、何を目指しているのか」がはっきりしているからだと感じています。日々、目線を高く保てているのは、全員が理念を共有しているからこそです。

20代、30代というのは、働く意義について悩むことも多い時期かと思いますが、そんな時にはぜひ、JBICのことを思い出してほしいと思います。 description

コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
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