グローバルな視点と日本独自の文脈・強みを融合させる。防衛業界を変革するA.T. カーニーの挑戦

2025/07/08

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日本の防衛業界において、これまでにないチャレンジが増えている。地政学的脅威の高まりにより、今まで以上に国際社会との協力も重視されるようになったという。A.T. カーニーの防衛領域のコンサルティングでは、クライアントである政府や企業に対して、グローバルな視点と日本独自の強みを生かした支援を行っている。防衛業界におけるコンサルティングは、通常のビジネスとは異なる複雑さと社会的責任を伴う。本記事では、防衛業界が直面している課題とその解決に挑むプロフェッショナルたちの姿を紹介する。

〈Profile〉
写真右/崎田隆弘(さきた・たかひろ)
シニアパートナー。防衛・航空宇宙領域の日本およびアジア太平洋のリーダー。コンサルティング経験約20年。『強い日本の創造と変革』に情熱を注ぎ、防衛・航空宇宙領域の省庁・産業における次世代のケイパビリティ戦略や変革実行を中心に従事している。キャリア前半は重工・自動車業界の事業戦略や開発・サプライチェーン戦略に従事。10代に単身渡米し国際政治学、ビジネスマネジメントを学ぶ。
写真左/大久保宅郎(おおくぼ・たくろう)
シニアマネージャー。防衛省内局・防衛装備庁での勤務経験を通じ、わが国における防衛産業基盤および官公庁の変革の必要性を感じ、グローバルで当該領域をリードするA.T. カーニーに入社。官民の橋渡し的存在として、官公庁、防衛産業の双方に対して、戦略から実行まで幅広いテーマを支援し、特に航空機に強い専門性を有する。

※内容や肩書は2025年7月の記事公開当時のものです。

日本の防衛を取り巻く環境の変化と戦略コンサルティングファームの使命

――防衛業界への戦略コンサルティングは、他ファームではあまり聞かない領域だと思います。A.T. カーニーがここに注力しているのはなぜなのでしょうか。

崎田:確かにあまりないですし、A.T. カーニーの東京オフィスとしても本格的に取り組んでいるのはこの5年ほどです。ただコンサルティングファームとして防衛領域にどう向き合うべきかという議論は、スタートする前から数年にわたって話し合ってきました。

実は、戦略コンサルティングの源流をたどると、100年以上前の安全保障関係のサポートに行き着くことが多いのです。ですから、グローバルで見れば今日も防衛に関する領域の支援は比較的大きな割合を占めているのですが、ご存じの通り日本における防衛はかなり特殊かつデリケートな文脈を含んでいます。

そのためにこれまでは積極的に関わろうとするファームも少なかったのだと思いますが、日本の防衛を取り巻く環境は年々大きく変わっています。地政学的緊張や技術の進化に伴い、業界はこれまで以上に課題を抱え、これまでにはなかった多くの挑戦に直面し、多くの変革を求められているのです。

とはいえ、日本でコンサルティングファームがこの領域に切り込むことは簡単ではありません。ビジネスとしてはそこまで利益を見込めないかもしれないし、国家レベルで漏洩(ろうえい)できない機密情報を取り扱うので、セキュリティーへの追加投資や想定外の風評リスクへの対応も必要になります。日本独自の特殊な文脈に対する説明責任を果たす必要もあるでしょう。A.T. カーニーとしても、そこまでして防衛領域に進出するのかという議論を続けてきたわけですが、私たちはビジネス的な利益以上に「社会的意義の高さ」と「確固たる個人の意思」によって進出の可否を決定しました。

前者については今話した通りですし、個人の意思という観点では防衛省から大久保が入社してくれたことも大きな後押しになりましたね。

――ということは、大久保さんの入社によってA.T. カーニーの東京オフィスでの防衛領域が強くなったということですか。

大久保:さすがにそれは大げさですが、一つの契機にはなったかもしれません。

崎田:とても重要な、そして大きな契機になった一人です。ただしそれは、防衛省出身ということ以上に業界や社会の変革に貢献したいという思いが強かった点を強調したいと思います。

大久保: 私のようなまだ何者でもない個人の“思い“を全力で応援してくれるのがA.T. カーニーの大きな特徴の一つですね。

防衛省というと自衛隊の活動がまず注目されますが、裏側を見れば非常に大きな予算が動く組織です。国民の税金を投下し、兆円規模の極めて大規模な購買活動をしています。ところが、大半のメンバーは新卒から公務員一筋で、ビジネスをよく理解している人材がほとんどいません。企業側も政府・政治の内情を把握しているわけではありませんから、さまざまなところで擦れ違いが起きています。

欧米では官民の橋渡しを戦略コンサルティングファームが担っているのですが、崎田の話にあった通り日本では政府における戦略コンサルの存在感はまだ薄く、多くが調査会社やシンクタンクの活用にとどまっています。また、一部でコンサルティングファームを起用する場合も、下請け・作業屋的な立ち位置になるケースが大半でしょう。A.T. カーニーの選考過程で「この状況を何とかしたい」と伝えたところ、やりたいことをやればいいじゃないかと後押ししてくれました。 description

日本の製造業が培ってきた強みと、グローバルの知見を融合させる

――防衛領域において、具体的にどのようなサービスを提供しているのでしょうか。

大久保:クライアントとなるのは、政府・防衛省と防衛産業の双方です。具体的な支援内容は細かく言えませんが、近年は国も企業も経験したことがない新しいチャレンジが増えています。

例えば、装備品の開発領域。過去は米国以外と共同開発に取り組んだことはありませんでしたが、2022年に閣議決定された、いわゆる「防衛3文書」に明示されているように、ヨーロッパなど多様な国々との共同開発が増えつつあります。しかし、日本は輸出に対して消極的だった歴史もあり、モノづくりにせよ、ビジネスにせよ、グローバルスタンダードを肌身では分かっていません。A.T. カーニーは米国はもちろん、ヨーロッパや中東などで防衛領域を支援してきており、海外のプロジェクトで培った知見やノウハウも活用しながら政府や企業を支援しています。

崎田:大事なことは、ただ海外の知見・やり方をコピーすればいいというわけではないところです。先ほども述べた通り、日本は戦後独自の文脈で防衛の強化や産業基盤の形成がなされてきました。解体・抑制された軍事・防衛産業、自動車産業などを通じて堅持された世界レベルのモノづくり力と経済基盤、極東における防衛目的の中で米国との関係を中心に重ねてきた安全保障、技術の協力…。これらの文脈の中で、制度、組織、技術、経験の質など多岐にわたる固有性を持っており、そうした背景を深く理解しておく必要があります。

つまり、世界のルールやベストプラクティスと、日本独自の在り方や強みをうまく融合させていく。それによって、現在の防衛業界が直面している問題に対応していくことが重要だと考えています。

――防衛領域が直面している問題というのは、どのようなものなのでしょうか。

崎田:この数年での変化を端的に言うと、地政学的な脅威がこれまで以上に高まっているということです。この点については皆さんも、さまざまなメディアで目にしていることでしょう。また防衛に関連する技術の進化も顕著です。現代は民生用の技術と安全保障用の技術の区別は極めて困難となっていて、AI(人工知能)、サイバー、次世代情報通信、宇宙衛星、量子技術などの民生分野で進化を遂げた新興技術の多くが防衛システムに活用されています。

それらを背景に、今日の防衛領域は従来の陸海空に加えてサイバー、電磁波、宇宙、認知なども合わせたハイブリッド面に広がっており、防衛業界はより統合的かつ柔軟な国際協力を踏まえた防衛が希求されています。そのための先端技術・コンセプトを駆使した装備品・システム、部隊の組織、部隊運用と装備品開発を含む国際協力の枠組みなど、多くの課題に直面しているのです。

例えば、装備品の開発一つをとっても現在の装備品にはさまざまな先端的なテクノロジーが組み込まれます。そうすると、何か一つ開発しようと思っても膨大なコストやリソースがかかります。一国で全てを負担するのは難しいので、イデオロギーや技術レベルが近い国同士で共同開発しようという話になるわけです。

他にもいくつか理由はありますが、そうしたグローバルでのアプローチがどんどん必要になってきています。国際共同開発は複雑で、異なったビジネス、モノづくり、セキュリティールール・制度や政治的な問題が絡んでくる上に、文化・言語も異なりますので、そういった中でいかにプログラムを成功に導くかもわれわれがサポートしているということです。

――そうすると、グローバルで活躍する機会も多いのでしょうか。

大久保:少なくとも月に1回は米国やヨーロッパ、中東のチームと意見交換する会議があります。もちろん互いに共有する情報には厳格に線を引いた形ですが、私も定期的に参加しています。崎田はグローバルでチームを組成してプロジェクトに取り組むケースも多く、海外出張が頻繁にありますね。 description

多様なバックグラウンドを持つメンバーの知恵を結集し、高度な課題解決に挑む

――A.T. カーニーの防衛領域で経験を積むことで、どんな人材になれると思いますか。

崎田:これまでにいろいろな領域を経験してきましたが、防衛は非常に特殊な軸で成長できることを実感しています。単純なビジネスの視点だけではなく社会や歴史、国際感覚、政治、あらゆる要素が複合的に絡み合った中で考え抜き、課題解決をリードしていく。そのためには視点も上げなければいけませんし、自分自身の人間としての総合力が試されているような感覚です。

この領域でやり抜いた先には、従来のコンサルティング領域では得られない視座の高さをもって社会に貢献できる人物になれるでしょう。

大久保:私は前職の防衛省で官僚として専門性を培ってきました。他のメンバーも、それぞれ元いた場所で活躍してきた人たちが集まっています。しかしこれだけ複雑かつ高度な課題に対応するためには、一人の力だけでは不可能です。幅広いバックグラウンドを持つメンバーの知見を結集しなければなりません。

幸いにも当社にご相談いただくのは政府高官や、企業の役員クラスの方々が大半です。視点の高い悩みに対し、多様な視点を合わせて向き合っていく経験は、他ではなかなかできないのではないでしょうか。非常に難しい仕事ですが、だからこそやりがいがあり、成長につながります。

――防衛領域の経験者だけでなく、多様な人材が活躍できるフィールドがあるのでしょうか。

大久保:もちろんです。前半でも話した通り、日本の政府は調査会社・シンクタンク系と、一部コンサルティングファームも下請け的に起用するケースが散見されます。ただ、それだけではもったいないですよね。税金の使い方としてもあまり適切だとは思えません。

そうではなく、自分たちに足りない能力を補完するためにコンサルタントを活用するように変えていく必要があります。そのためにはクライアントにない視点を持ったメンバーの存在が不可欠ですから、多様なバックグラウンドを持つ人たちを求めています。

――ありがとうございます。最後に、求める人物像について教えてください。

大久保:一番大切にしているのは、やはり“思い”です。日本の安全保障を取り巻く状況を理解した上で、日本を、世の中をもっと良くしていきたいという思いは共通で持っていてほしいですね。防衛領域やコンサルティング未経験でも構いません。強いパッションを持った人に、会いたいと思っています。

崎田:同意見です。その使命感が自分を成長させる原動力になるでしょう。世の中にある仕事はどれも重要だと思いますが、この領域は一つの組織や一つの産業、業界といった次元はもちろんのこと、日本の未来に大きく関わります。そうしたミッションを背負いながら成長し、いずれリーダーとしてけん引していきたいという人はぜひ検討してみてください。 description

コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
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