コンサルは戦略を作る、PEファンドは企業文化を作る。ベイン、BCG出身者がカーライルの仕事を語る

2026/02/13

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PEファンドで活躍する人たちのバックグラウンドが、多様化している。元々多かった金融出身者以外の人材が、続々とファンド分野に参画。ロジカル思考などに強みを持つ名門コンサルティングファームの出身者も、その中で少なくない。

ベイン・アンド・カンパニーに勤めた小林航さんは、2023年にカーライルに転職。「ソーシングなどいくつかの場面でコンサルの経験を生かせているけど、それ以外の大部分は、カーライルに来るまで担ったことがなかった仕事」と明かす。

小林さんがカーライルに入るまで経験していなかった仕事とは何か、コンサルとPEファンドの業務の違いとは、どうすればコンサル出身者がPEファンドで活躍できるのか。小林さん、そしてボストン コンサルティング グループ(BCG)出身の福永ディミトリ広さん、宝蔵寺直記さんを加えた3人の現役カーライル社員に、語り合ってもらった。

〈Profile〉
写真左/小林航(こばやし・わたる)
カーライル・ジャパン バイアウトチーム シニア アソシエイト。
ベイン・アンド・カンパニーでは、消費財やテクノロジーといった分野のプロジェクトに参加。それ以前は、日本ロレアルで化粧品事業の経営管理を担当。2023年、カーライルに参画。以後、日本KFC、リガクなどの支援を経験。東京大学工学部卒。INSEAD(インシアード)にてMBA(経営学修士)取得。
同中央/福永ディミトリ広(ふくなが・でぃみとり・ひろ)
カーライル・ジャパン バイアウトチーム ヴァイス プレジデント。
ボストン コンサルティング グループの東京オフィスとニューヨークオフィスで、金融、保険、自動車、エネルギー、ヘルスケア、メディア、政府機関などの顧客約20社に向けてプロジェクトを遂行。2020年、カーライルに参画。これまでにKANAMEL、CHEMIPAZなどの支援を担当。東京大学大学院薬学研究科修士卒。
同右/宝蔵寺直記(ほうぞうじ・なおき)
カーライル・ジャパン バイアウトチーム ヴァイス プレジデント。
コーポレイトディレクション、ボストン コンサルティング グループの東京オフィスで勤務。BCGでは通信、ヘルスケア、消費財、政府機関といった顧客へのコンサルティング業務に従事。2018年よりインテグラルにて、プライベート・エクイティ投資を担当。2022年、カーライルに参画。現在ユーザベース、カオナビの非常勤取締役に従事。2025年には米国Menlo Parkオフィスに出向し、テクノロジー案件の検討などを経験。一橋大学商学部卒。ダートマス大学タックスクールにてMBA取得。

※内容や肩書は2026年2月の記事公開当時のものです。

ジェネラリスト志向で、キャリア初期にコンサル業界を選択

──小林さんはベイン、福永さんと宝蔵寺さんはBCGの出身ですが、そもそもなぜコンサルティングファームに入ったのですか。

小林:新卒では外資の消費財メーカーに入り、財務の側面から化粧品ブランドの成長戦略に関わるファイナンス職に就きました。大学での所属は工学部で、研究者になる選択肢もあったのですが、一般生活者に比較的近い位置で働きたいと思ったんです。なので、メーカーのビジネス系職種を選びました。

──そこからベインに移ったのですよね。なぜでしょうか。

小林:そのメーカーのファイナンス職は、事業者の視点を持つという意味でもとてもやりがいのあるものでした。ただキャリアパスは、ある程度可能性が限られることが分かってきたんです。

要はどこかのメーカーのCFOになるのがある種の到達点で、その後はさまざまな企業のCFOポジションを渡り歩くのが、定番コースになります。

──つまり、財務のスペシャリストのキャリアですね。

小林:はい。一方で、僕はさまざまな方面に好奇心を抱くタイプで、スペシャリストの世界にとどまりたくはなかった。なので分かりやすく言うと、「ジェネラリストになりたかった」というのが、コンサル転職の理由です。ベインを選んだのは、結果にこだわりつつ多様性を重んじるカルチャーに、フィットすると感じたからです。

福永:ジェネラリスト志向という意味では、僕が新卒でBCGに入った背景も似ています。学生時代は大学院の薬学研究科にいて、周りは将来大学や製薬会社で基礎研究に携わるような人たちばかりでした。

──こちらもスペシャリストの世界ですね。

福永:そう。でも僕は薬の分野であるテーマを何年も突き詰めるより、同じように好奇心を原動力としながらも、実業の領域で速いペースで幅広い経験をしながら仕事がしたかった。そうした中、幅広い経験をする仕事でありながら、ファクトを積み上げて「確からしさ」をある程度まで追究するコンサルタントは、研究に携わってきた自分に合うと考えたんです。

──ジェネラリスト的な仕事でありながら、ファクトを追い求める研究者的な側面もあるということですか。

福永:ええ。そして当時、コンサルティングファームの中でBCGは特に、「確からしさ」にこだわる研究者肌なカルチャーがあると感じたので、入社しました。

──宝蔵寺さんも、新卒でコンサルティングファームに入っていますよね。

宝蔵寺:はい。でも、僕は2人みたいにユニークなキャリア選択をしてはいないんですよ(笑)。大学で会計学や経営学を学んでいたので、コンサルティングファームに興味を抱くのは、自然な流れでした。

PEファンドは日本市場にフィットしている

──では、コンサルを経験した後、カーライルに移った経緯も聞かせてください。

小林:ベインには2023年まで在籍してマネージャーとして日本を代表するような企業を支援するなど、貴重な経験を得ることができました。財務モデルの構築などハードスキルの部分はもちろんのこと、マネージャーになってからはクライアントとの関係構築やプロジェクトマネジメントといったソフトスキル寄りの力も伸ばせたと思います。 description

──コンサルタントとして、順調にキャリアを積み上げていたわけですね。

小林:そうですね。そのままパートナーを目指すか、新しい一歩を踏み出すべく転職するか、悩みました。そんなとき考えたのが、「これからどんな仕事が、日本で面白く、かつ意義深い存在になるか」ということ。結果として浮かび上がったのが、PEファンドです。

──なぜ、そのように考えたのですか。

小林:日本企業の多くでは長らく株式市場を意識した経営がなされていませんでしたが、コーポレートガバナンス(企業統治)の概念の浸透などによって、変わりつつあります。また、高齢化が進む中で創業家が健在な企業やコングロマリット企業が多いといった特性から、日本はバイアウトにフィットした市場だとも考えました。

実際カーライルに入って、それを実感しています。

──福永さんは、どんな理由でカーライルに移ったのですか。

福永:戦略コンサルティングは「今その企業を経営している人たち」に寄り添い、サポートする仕事です。すごく楽しいしやりがいもあるのですが、その限界も見え始めてきていました。

──どういうことでしょうか。

福永:お客さま商売は多くがそうだと思いますが、まれに「クライアント企業のため」なのか、「目の前の発注者のため」なのか、思い悩む場面があったんです。

──それら二つの進むべき方向がおおむね一致していればいいですが、そうでないと……。

福永:企業経営としてそれが本当にあるべき姿か、自信が持てませんよね。適切な企業ガバナンスの中では、現経営陣の満足は、本質的な企業変革と社会インパクトにつながるはずなのですが、どうしてもそこにゆがみが存在する状況はなくならないというか……。なので、そういった疑問を感じ始めた時期に、「どんな仕事ならもっとインパクトに近い場所で価値を発揮できるか」という観点で、転職を考えました。 description

福永:インパクトという意味でスタートアップや大きなテック系企業も候補でしたが、自分の「広く浅い好奇心」も念頭に置きつつ、ジェネラリスト的に成長できるPEファンドがベストだと結論づけました。

「一人一人が意志を持つ」「個性を尊重」がカーライルのカルチャー

──なるほど。宝蔵寺さんはカーライルに入る前、同じくファンド系の事業を展開するインテグラルを経験していますよね。BCGから移った経緯は、どのようなものでしたか。

宝蔵寺:コンサルより長いスパンで、経営に向き合いたくなったんです。

──確かにコンサルは大抵数カ月、ファンドは数年単位で企業を支援しますね。

宝蔵寺:はい。BCGでは、ある印象的なプロジェクトを経験しました。そのプロジェクトは、クライアント企業で働く営業メンバーの行動を定量と定性の両面から分析して、効率化を図るというもの。受注数など定量データのほか、商談の内容など定性的な情報も対象で、なおかつ特定の営業拠点で実証を行ったりして、とても面白い内容でした。

ただクライアント側の予算の都合もあって、9カ月くらいで終わってしまったんです。

──9カ月は、コンサルのプロジェクトとしては長いですよね。

宝蔵寺:そうなんです。でも僕は「短過ぎる。もっと続けたい」と思ってしまった。インテグラルに移った理由はいろいろありますが、このように1案件が長くても9カ月という環境を変えたかったのは、大きいですね。

──インテグラルに約2年勤めた後、ビジネススクールを経て、2022年にカーライルへ移っていますね。

宝蔵寺:ええ。背景の一つは、カーライルが産業分野ごとにチームを設けるインダストリー制を敷いていること。企業投資に携わる中、何らかの専門性を身に付けたいと思うようになったんです。実際、今カーライルでインダストリー制の下、テクノロジー系企業の案件を中心に担当して、この分野の知見が蓄積されていると感じます。 description

宝蔵寺:それから、カーライルがソーシングから投資後の経営支援まで同じメンバーに任せる、一気通貫型の投資スタイルを採っているのも、勤めるファンドを変えた理由です。一口にPEファンドといっても、投資スタイルや事業モデルはさまざまなんです。

──宝蔵寺さんがカーライルの特徴に触れてくれましたが、小林さん、福永さんは、なぜ他のPEファンドではなくカーライルを選んだのですか。

小林:確かに、候補はいくつかありました。知人に話を聞いたりしながら比較検討する中、カーライルはいい意味で一人一人が意志を持って働いている印象を抱いたんです。共通の評価軸の下メンバー同士が競い合うというより、個性が尊重されて、異なるタイプの人たちが協力して成果を出すカルチャーというか。そこが、自分に合っていると感じました。

福永:僕の理由も、似ているかもしれません。カーライルの人たちはファクトをしっかりと追究しつつ、一方でその過程のディスカッションや試行錯誤といった「道中」を心から楽しむ傾向にあると思います。

転職先を検討する中、もっと厳格に、最短距離で結論にたどり着こうとするファンド企業もありました。一方で、僕のように好奇心が原動力の人間にはカーライル的なカルチャーの方が合うと感じて、転職先に選びました。

カーライルにはコンサル経験が「生きやすい仕事」と「生きにくい仕事」がある

──ではコンサルとPEファンドだと、仕事内容にどんな違いがありますか。

小林:基本的に、生かせる部分はあるものの違う仕事です。僕個人の話で言えば、ソーシングなどいくつかの場面でコンサルの経験を生かせているけど、多くの部分はカーライルに来るまで担ったことがなかった仕事ですね。

──まず、コンサル経験を生かせている仕事から教えてください。

小林:ソーシング時の提案資料作りは、代表例でしょうね。あとは、投資前のデューデリジェンス(DD)と投資後の経営支援。この辺りは、コンサル時代の延長線上で実施できています。 description

小林:逆に言えば、それ以外のほとんどが、コンサル時代は経験できていなかった仕事です。

──例えばどんな内容ですか。

小林:分かりやすい例だと、M&AやIPO(新規株式公開)の実務、投資後の経営陣の選定・採用や、ローンの調達をはじめとした財務戦略の構築・実行などです。あとは、企業文化の醸成につながる仕事も重要です。

──企業文化、スケールの大きい話ですね。

小林:そうですね。PEファンドは中長期目線で企業全体の価値を高めるため、戦略を立案するのみならず、カルチャーから変えていく必要が生じやすいんです。

実際、少し前に関わった大手外食チェーンへの投資案件では、投資後初めての経営陣合宿で、新しいミッション・バリューについて徹底的に議論しました。

福永:企業がコンサルティングファームに依頼する内容って、経営全体から見ると氷山の一角であることが多いんです。健康に例えると、腹痛がするから内科の医師にピンポイントでおなかを診てもらって、症状の直接的改善を図る感じですね。

でも実際、腹痛の原因は別の部位にあって、もっと根深い問題なのかもしれない。PEファンドは、特定の事業ではなく経営全体に焦点を当てつつ、「本質的に何をすべきか」を見定める必要がある。この違いは、大きいと思います。

宝蔵寺:カーライルの特徴の話で言うと、コンサルの経験が生きやすい部分と、生きにくい部分の両方があると思っています。

──詳しく聞かせてください。

宝蔵寺:生きやすい部分はソーシングです。小林さんが言うようにソーシング時に事業の全体像を理解して資料にするプロセスはコンサル経験が生きる場面で、カーライルはそのソーシングを丁寧に進める傾向にあります。

──スキルを発揮できる機会が生じやすいということですね。

宝蔵寺:はい。一方学びが多くなる部分の話をすると、ファイナンス、会計、税務、 法務などのテクニカルな部分はもちろんですが、意外に投資後の経営支援も、コンサルタントが持つ視点とは違う視点を身に付ける必要があると思っています。

他のPEファンドに比べると、カーライルの経営支援はファンドから人を派遣するようなコンサルティングアプローチというよりも、投資先の自主性を尊重したガバナンスの提供の側面が強いからです。コンサルタントとして執行の実務を細かく支援する視点ではなく、株主・監督として価値を出すための一段高い視座が必要になります。 description

宝蔵寺:もちろん投資先のステージや案件を主導するリーダーの考え方によってコンサルティング寄りになることもありますが、カーライルに興味を持つコンサル経験者は、この違いを意識した方がいい気がします。

PEファンドは千差万別。転職時は「中の人」とよく話した方がいい

──既に話に出たこと以外で、カーライルに興味を持つコンサル経験者へ伝えたいことはありますか。

小林:PEファンドが事業展開するバイアウトの市場は、今日本でどんどん大きくなっています。投資件数が増えているので、若手が案件の創出など刺激的な仕事に携わる機会も多い。足を踏み入れるには、とてもいいタイミングだと思います。

福永:確かに、バイアウトの市場は盛り上がっていますね。だからこそ今PEファンドに入れば、案件が豊富でかなり速いスピードで成長できます。力をつけたい人や、自信がある人はぜひ飛び込んできてほしいですね。

宝蔵寺:一つ注意点として伝えておきたいのが、PEファンドはファンドによって運営形態、カルチャー、価値創出のアプローチなどが大きく異なるということ。もちろんコンサルも、例えばBCGとベインの違いなどはありますが、PEファンドはその差異がもっと大きい。なので転職の際は、情報集めが大事になります。

可能ならば、カジュアル面談などを活用しつつ、さまざまなPEファンドの「中の人」から話を聞いて、自分に合いそうな転職先を選ぶのがいいと思います。

福永:確かにそうですね。カーライルもカジュアル面談を実施しているので、気軽に問い合わせてもらえるとうれしいです。 description

コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
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