CFOに求められるのは「財務力」だけじゃない——M&A・IR・経営企画まで

「CFO」と聞いて、決算書類のチェックや予算管理、監査法人対応といった「守りの財務」を想像する方は少なくないでしょう。しかし、実際の採用市場でCFOに求められているものは、そのイメージとは大きくかけ離れています。
外資就活ネクストの求人データを分析したところ、現在公開中のCFO系求人19件のうち、M&A経験を求めるものが58%、IR・投資家対応の経験を求めるものが58%、経営企画・経営戦略の経験を求めるものが53%——いずれも過半数を超えています。財務力を土台にしながら、複数の隣接領域にまたがるスキルセットが重なり合っている。求人データが映し出すのは、そうしたCFO像の広がりです。
本記事では、この「CFO=財務の専門家」という常識がどのように変わりつつあるのかを、データをもとに構造的に整理します。
1. 「CFO=経理・財務の延長」は過去の話——年収データが示す守備範囲の広さ
CFO系求人の平均年収レンジは約1,235万〜2,267万円。財務・経理系の796万〜1,376万円と比べて、年収上限には約900万円もの開きがあります。この差は、CFOに求められる守備範囲の広さそのものを反映しています。
外資就活ネクストの求人データを見ると、CFOのポジションと財務・経理のポジションの間には、明確な年収格差が存在します。CFO系求人の平均年収レンジは約1,235万〜2,267万円。一方、財務・経理系ポジションの平均は796万〜1,376万円です。年収上限で見ると、その差は約900万円に達します。
この差は、単にタイトルが上だから生まれているのではありません。CFOというポジションが求める「守備範囲の広さ」そのものに対して、プレミアムが支払われているのです。かつてのCFOが「経理・財務の延長線上にある管理職」だったとすれば、現在のCFOは明らかに異なる存在へと変貌を遂げています。
では、具体的にどのようなスキルが求められているのでしょうか。求人要件のテキストを分析することで、その実態が見えてきます。
2. データで見る「本当に求められるスキル」
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