「AI×金融」のプライム案件をリードする 大手ファームと事業会社R&Dの精鋭がベンチャーコンサルを選んだ理由

2026/07/16
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生成AIの普及により、あらゆる産業がドラスティックな変革を迫られている。中でも、厳格な規制と高い信頼性が求められる金融領域でのAI実装は、今がまさにターニングポイントといえるだろう。

この市場で、並み居る総合コンサルティングファームや大手SIerを抑え大手金融機関のプライム(元請け)案件を次々と獲得している気鋭のブティックファームがある。それが、Trust(トラスト)だ。

今回は、大手総合ファームで11年のキャリアを積んだ田邉圭介氏と、大手自動車メーカーのR&D部門から転身した小安凱人氏にインタビューを実施。なぜTrustは「AI×金融」領域で存在感を高められているのか、そしてAI時代に淘汰(とうた)されないコンサルタントの、真の“勝ち筋”はどこにあるのか。その本音に迫った。

〈Profile〉
写真左/小安凱人(こやす・かいと)
アナリスト
電子工学のバックグラウンドを生かし、新卒で日産自動車のR&D部門に入社。データ分析プラットフォームの活用を含む技術開発業務に1年半従事。2025年10月、AIの専門性とITコンサルタントとしての市場価値を高めるためTrustに入社。
同右/田邉圭介(たなべ・けいすけ)
シニアマネージャー
システムエンジニアとして8年間、銀行系システム開発に従事した後、大手総合コンサルティングファームへ転職。約11年間にわたり金融機関向けのPMOや業務改善コンサルティングに従事。2026年1月、さらなる挑戦と組織づくりのダイナミズムを求めてTrustに参画。

※内容や肩書は2026年7⽉時点のものです。

熱量と成長を求めて 大手ファームと自動車メーカーからの挑戦

――これまでのキャリアと、転職を考えるようになったきっかけを教えてください。

小安:新卒で入社した日産自動車のR&D部門で技術開発や設計業務に携わっていました。大企業ならではのスケールには満足していましたが、AIがデータ分析プラットフォームとシナジーを生み出すのを目の当たりにし、この領域の知見を深めることが自分の市場価値を高めるだろうと考えるようになりました。入社からわずか1年半でしたが、一歩外の世界へ踏み出すことに迷いはありませんでした。

田邉:SIerで8年間、銀行の基幹システム開発を経験した後、大手総合コンサルティングファームで11年間、金融業界を中心に、PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)や業務改善業務などを担っていました。ただ、組織が巨大化するにつれて売り上げ偏重の空気が強まり、違和感を覚えるようになりました。数字を追いかけるだけでなく、培った知見で組織そのものをつくり上げることや若手の教育にエネルギーを注ぎたい。また、裁量のある環境で、熱い思いを持つ人たちと一緒に仕事がしたいと思っていました。

――数あるコンサルファームの中で、なぜTrustだったのでしょうか。

小安:AIプロダクトの提供と高度なコンサルティングを高い次元で掛け合わせている会社は、市場にほとんどありません。Trustが「AI×金融×コンサルティング」という独自性が際立っていたことが決め手でした。

田邉:私は別のベンチャーファームで内定直前でしたが、Cross Trustホールディングス社長の岡田拓郎からLinkedInでメッセージを受け取ったことをきっかけに面談の機会をもらいました。キャリアの希望を正直に話したところ、岡田がビジョンを等身大で熱く語ってくれた。また選考プロセスの中で社員と話す機会(JOYN※後述)があり、社員がみな主体的に動いている、とてもいい雰囲気の会社であることが分かり、 ここでなら「熱量のある組織づくり」ができると思えたことも大きかったですね。

少数精鋭×多角化 なぜベンチャーでありながら大企業のプライム案件をけん引できるのか

――少数ファームでありながら大手金融機関のプライム案件を次々と獲得できるのは、どのような強みがあるからなのでしょうか。

田邉:当社の役員やシニア層は金融機関の出身者や、大手コンサルティングファームで“修羅場”をくぐり抜けてきたプロフェッショナルばかりです。クライアントからすれば、実力と実績が担保された「信頼できるプロフェッショナル」に直接依頼できるメリットがあります。

さらに大きいのが、コミュニティーの力です。当社は、金融IT協会(FITA)や金融データ活用推進協会(FDUA)といった業界横断コミュニティーの運営に深く関わっています。非競争領域では、ベストプラクティスを業界全体へ共有し、重複投資を防ぎ、業界を盛り上げます。その上で、各社固有の戦略が問われる競争領域では、深く潜り込む。業界全体の知見が自然とTrustに集約されるエコシステムができているからこそ、常に最先端のプライムの打席に立ち続けられるのです。 description

――これまでに経験した案件を具体的に教えてください。

田邉:現在、私は大手金融機関のAI CoE(全社統括組織)への伴走支援案件を2件並行して推進しています。目的は、AIを活用した業務効率化・コスト削減と、エンドユーザー向け独自サービスのトップライン拡大の両立を組織全体で実現させることです。小安とはこのうち1件を一緒に担当しています。

私たちは単なるアドバイザーではなく、実質的なPMO、つまり組織の設計者としてクライアントの懐深くに入り込んでいます。全社でAIを安全かつ大きく普及させるための組織体制の設計、利用ルールの策定、KPI設計などを一からクライアントと一緒に作り上げています。

小安:田邉が全体の横断リードや組織・ガバナンスのグランドデザインを描く一方で、私はその指導を受けながら成果物の作成やタスク実行のフロントを担っています。

金融業界特有の高い壁となるのが、リスクやセキュリティー審査対応です。金融庁の規制や各社の厳格な内部統制ルールに基づき、社内のリスク専門部隊から厳しいチェックが入ります。私たちはそこに対して「データ保護は万全か」「漏洩防止策や監査証跡はどう担保するか」といった技術的な検証項目を網羅的に整備し、審査を突破するための具体的な対策案まで提示して並走しています。

未経験からプロへ 裁量労働制と「熱い議論」が育む本質的な成長環境

――小安さんは事業会社からコンサルティング業界に転身しました。ギャップや戸惑いはありませんでしたか。

小安:明確な納期やスケジュール駆動で仕事がハイスピードで進むことに新鮮さを覚えました。それ以上に大きかったのは「自分の成果物が、会社のどこに貢献しているかという全体像が見えること」です。前職では巨大な組織の一部として全体像が見えないまま開発を行う歯がゆさがありましたが、今は自分のアウトプットの価値をダイレクトに実感できます。

また、転職前はコンサル業界をもっと堅い人たちの集まりだと思っていましたが、当社はメンバーがとにかくよくしゃべる、活発な人たちばかりだったのもいい意味でのギャップでした。会議でのロジカルな議論はもちろんですが、雑談のチャットや日常のコミュニケーションでも壁を作らずに盛り上がっていて、心理的な快適性は非常に高いと感じます。 description

――活発なコミュニケーションを象徴するような取り組みはありますか。

田邉:月に2回開催している「JOYN」という社内外交流イベントの熱量です。大企業でよくある形だけのイベントとは全く異なります。当社の場合は社員が自然と集まり、毎回自発的に面白い企画が持ち上がってイベント自体がどんどんグレードアップしていくのです。

小安:社員同士のコミュニケーションの場であるのはもちろん、Trustに少しでも興味を持ってくれている外部の人や採用候補者も参加できるのが大きな特徴ですよね。

田邉:ええ。本当に毎回ものすごく盛り上がるので、社外の友人でも自信を持って誘いやすい。私自身も入社前にこのJOYNに参加して、コミュニティーや人とのつながりを心から大切にする会社なんだと肌で感じたことが入社の決め手の一つになりました。

――プライム案件を主軸としながら、ワークライフバランスを維持できていると聞いています。それはなぜでしょうか。

小安:当社は裁量労働制を採用しています。私が入っているプロジェクトでは出社かリモート勤務かも柔軟に選択でき、会社全体としては不要な残業を抑制し、徹底的にアウトプットの「質」で評価される文化です。前職では難しかった「平日の日中に中抜けして役所の手続きを済ませる」といったことも当たり前にできて、自分のスケジュールで働ける環境が整っています。

田邉:私たちは現在、上場を見据えてガバナンスや社内制度を急速に整えている最中ですが、大手総合ファームが持つような洗練された制度に近づけつつも、ベンチャーならではの「それいいじゃん、やろう!」というスピード感と圧倒的な自由度のバランスが絶妙に保たれているのが魅力です。プロとしての品質担保やメリハリは大前提ですが、不要な残業を強いるようなことは一切ありません。 description

――若手を引き上げるための教育の仕組みはありますか。

田邉:若手の教育には、組織としてかなり力を入れています。象徴的なのが、毎週開催している事業部の勉強会です。ただの勉強会という雰囲気ではなく、コンサルの基礎スキルから最新のAIシミュレーション技術に至るまで、上位層がプログラムを数カ月先まで企画し、持ち回りで講義を行うシリーズもので、演習形式も多く毎回盛り上がっています。

小安:この勉強会は、私のような異業種出身者にとって最高のインプットの場になっています。社内には「卓越した技術力を持つ人材」と「コンサルティングに特化した人材」がいますが、お互いが壁を作らずにディスカッションしナレッジを補完し合うカルチャーがある。両者の知見に触れることで、コンサル未経験でも成長できる環境が整っているのです。

信頼と「暗黙知」のパッケージ化 AIに淘汰されないコンサルタントの真の価値

――生成AIが急速に進歩するこの時代において、AI×金融領域におけるコンサルタントの真の勝ち筋はどこにあると考えますか。

小安:現在AIはまだ人間が使うツールとしての側面が強いですが、近いうちに必ず、自律的に思考して並走する「パートナー」へと進化します。そうなったとき、AIに仕事を奪われるとおびえるのではなく、AIという強力な相棒を使いこなし1人で2人分、あるいはそれ以上の価値を爆発的なスピードで出せるコンサルタントこそが、市場から渇望される存在になると信じています。

田邉:金融という産業の本質は、どこまでいっても「信頼」にあります。どんなに優れたAIモデルが登場しても、情報漏洩や倫理的なリスク、誤った判断の責任をAI自身が取ることはできません。AIという最新技術と強固な既存ITシステムを組み合わせ、いかに「顧客や社会から100%信頼される金融システムや業務プロセス」として昇華させるか。そのグランドデザインを描き、実装を担保することこそが、私たち人間にしかできない高度な提供価値です。

そして、今後5年ほどの勝ち筋として私が確信しているのは、企業の「暗黙知の形式知化」です。大手金融機関の中には、ベテラン社員の頭の中にしかない、言語化されていない高度なナレッジやノウハウ(暗黙知)が大量に眠っています。

――その、暗黙知の形式知化をリードすることこそが、これからの勝ち筋になると。

田邉:はい。モデルそのものはインターネット上のデータを学習した平均値を返すものにすぎませんが、企業内に眠る固有の暗黙知をAIで可視化し、組織内で縦横無尽に活用できる独自の仕組みを整備・運用できれば、他社が決してまねできない圧倒的な「競争優位の源泉」になります。

遠い将来は分かりませんが、少なくとも直近5年ほどのスパンでは、AI×金融領域のコンサルティングにおいては、この極めて泥くさくて知的な変革の全プロセスをリードできることこそが、コンサルタントの真の価値になると確信しています。そして、その最先端の局面に立つ業界全体をけん引できるファームは、今のところ当社をおいて他にないと自負しています。AIの台頭にも揺るがないITコンサルタントとして、引き続きクライアントへ届ける価値を高め続けていきたいと思います 。 description

コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
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