「論理×感性」その交点から、経営は動き出す。戦略とクリエーティブを融合し、企業成長に新たな解を
sponsored by A.T. カーニー

企業の進むべき方向を導く上で、論理的な分析は欠かせない。しかし、いかに正しい戦略を描いても、それだけで顧客の心を捉え、人や組織を動かせるとは限らない。A.T. カーニーの「KEARNEY Ignite」は、戦略、デザイン、プロダクト開発のエキスパートやデータサイエンティストなど、多様なプロフェッショナルの力を掛け合わせ、顧客理解から事業の構想、表現、組織変革までを一貫して支援している。論理と感性、分析と創造性を掛け合わせることで、企業の成長をどのように動かすのか。その独自性と目指す未来について、ブランドと経営に精通する並木将仁氏と志賀亮子氏に語ってもらった。
※内容や肩書は2026年10月の記事公開当時のものです。
ブランドを突き詰めれば、経営に行き着く。Igniteが挑む顧客起点のイノベーション
――KEARNEY Igniteは、何のために生まれたチームなのでしょうか。
並木:従来のコンサルティングは、どうしても論理的な“正解”を探すことに意識が向きやすい傾向があります。しかし、顧客を本当に理解し、実際に機能する戦略をつくるには、論理だけでは足りません。
例えば、顧客は口では「欲しい」と言っていても、実際には購入しないことがあります。反対に、本人が明確に言葉にできていなくても、その行動に潜在的なニーズが表れていることもある。顧客の発言をそのまま受け取るのではなく、データと行動観察を組み合わせ、人が何を感じ、なぜそのように行動するのかまで捉える必要があります。
こうした顧客理解を戦略やイノベーションにつなげるために、論理的な分析だけでなく、人間の感情や行動、デザインの視点を取り入れているのがIgniteです。戦略コンサルタントに加え、デザイナー、データサイエンティスト、顧客調査の専門家、事業開発やプロダクト開発の経験者などが協働し、顧客起点の成長を支援しています。
志賀:私たちが取り組むのは、顧客起点のイノベーションによって生み出される成長です。ただし、ここでいう「顧客起点」は、顧客の要望やクレームを聞いて、既存の商品を改善するという従来のマーケティングの枠には収まりません。
企業が、顧客をはじめとするステークホルダーにとってどのような存在になり、どんな世界を創造したいのか。その問いから出発し、商品やサービスだけでなく、事業や組織の在り方そのものを変えていく。それが、経営に関わる顧客起点のイノベーションだと考えています。
――志賀さんは、Igniteでどのような役割を担っているのでしょうか。
志賀:主にマーケティングとブランディングの専門性を生かして、顧客理解とそれに基づく事業戦略に関わっています。
私は新卒でA.T. カーニーに入社した後、事業の内側から企業の成長に携わりたいと考えて、事業会社へ転職しました。複数のグローバル企業でブランドマネジメントを経験し、その後はブランド専門のコンサルティングファームにも在籍。そうしてブランドについて考え続けているうちに、「これは企業経営そのものだ」と感じるようになったんです。
その企業が何のために存在し、他社とどう違い、その企業だからこそできることは何か。ブランドを突き詰めると、経営の根幹に行き着きます。この領域で価値を出すために、より経営層に近い距離で仕事がしたい。そう思っていた時に、A.T. カーニーから声を掛けてもらいました。
21年を経て戻ってみると、会社の規模もプロジェクトの幅も大きく変わっています。ただそれでも、正しいことを言って終わるのではなく、クライアントに価値を届けるために泥くさくても最後までやり切るという姿勢は変わっていませんでした。私が事業会社やブランドファームで培ってきたものと、A.T. カーニーが持つ経営へのアプローチを掛け合わせられる場所が、Igniteだと思っています。
――そうした専門性と経営へのアプローチを掛け合わせることで、どのような課題に応えられるのでしょうか。
並木:ブランドを扱うというと、消費財を中心としたBtoCの商品開発やマーケティングがメインだと思われることが多いのですが、対象はそこに限りません。
志賀が話した通り、ブランド戦略は経営そのものです。企業が目指す姿を実現するには、商品やサービスに加え、事業や組織、そこで働く人たちの意識や行動まで変えていく必要があります。こうした変革を実現するには、仕組みを整えるだけでなく、顧客や従業員が何を感じ、どのように行動するかまで捉えなければなりません。論理的な正解を導くだけでは、人も組織も動かない。だからこそ、戦略コンサルティングの中に、感情やデザインの視点を対等に持ち込む意味があるのです。

バトンを渡すたびに、戦略の意図は薄れていく。構想から表現、実行まで、全てを一つのチームで
――改めて、Igniteならではの強みについて聞かせてください。
並木:高いレベルで戦略を考えられるコンサルティングファームも、高いレベルでクリエーティブをつくれるデザイン会社もあります。それぞれが、もう一方の機能を持つことも珍しくありません。
ただ、多くの場合はどちらかが組織のメインストリームで、もう一方は従属的な立場になりがちです。その状態では、いくら一緒に議論しても、最後には主流側の論理だけが残りやすい。Igniteが大切にしているのは、戦略とクリエーティブを意思決定の場で対等に扱うことです。それぞれの専門性から意見を出し、議論を重ねる。単に異なる職種の人材を集めるのではなく、両者が最後まで一つのチームとして関わることに意味があります。
――実際のプロジェクトでは、その強みがどのように生かされていますか。
並木:戦略の成果は、その質だけでは決まりません。戦略自体の質と実効性、さらにどこまで実行されるかの掛け算によって決まります。
あるプロジェクトでは、クライアントの中期経営計画を策定するだけでなく、それを社内外へどのように伝えるかまで支援しました。何を盛り込み、どのようなストーリーを組み立てれば、多くのステークホルダーに納得してもらえるのか。その内容をどのような表現やコミュニケーションに落とし込めば、本当に相手へ届くのか。今回はそこまで一つのチームで取り組みました。
戦略を策定した後、コミュニケーション会社やデザイン会社へ順番にバトンを渡していくと、どうしても当初の意図が分断されやすくなります。戦略と表現を一続きのものとして扱うことで、戦略の意図を社内外へより正確に届けられるわけです。
志賀:新規事業や商品開発においても、アイデアを考えるだけでは不十分です。顧客のニーズに沿った新しい商品やサービスを構想できたとしても、それを実現するには、開発やマーケティング、営業など複数の部門を動かさなければなりません。その過程で、既存の組織や意思決定の仕組みが壁になることもあります。
だからこそ私たちは、顧客理解や構想づくりにとどまらず、価値を継続的に生み出せる組織やプロセスづくりまで支援します。そうした組織は、一朝一夕にはつくれません。Igniteは、クライアントと長く向き合いながら、アイデアを実際の変化につなげていくことを重視しています。

既存の理論を当てはめるだけでは、次の時代は描けない。日本企業の新しい経営を、この場所から
――並木さんは、どのような思いからA.T. カーニーとIgniteに参画したのでしょうか。
並木:これまで話してきた通り、ブランドを本気で実現しようとすれば、コミュニケーションだけを変えても十分ではありません。
企業が掲げる理念や提供価値を実現するには、商品開発、生産、調達、販売など、あらゆる活動を連動させる必要があります。その結果として顧客や社会の中に形成されるものが、ブランドです。しかし、部分最適の支援では、企業全体を変えるところまで到達するのは難しい。
その点A.T. カーニーなら、経営課題を起点に、企業全体のトランスフォーメーションへアプローチできます。私がやりたいことを実現するための、良いプラットフォームになると考えました。
――実際に参画してみて、想像との違いはありましたか。
並木:もちろんありました。Igniteがどれだけ意義のあることを掲げても、クライアントに「A.T. カーニーに相談すれば、そういう支援も受けられる」と想起してもらえなければ、実現する場が生まれない。実績がなければ想起されず、想起されなければ実績をつくる機会もないわけです。
ただ、今は実績が少しずつ生まれ、社内で理解され、クライアントとの新しい会話につながるという、好循環に入り始めています。参画当初にはなかった手応えですね。
志賀:Igniteは、社内から孤立した新規事業ではありません。私たちが独立して仕事を取りに行くというより、クライアントの課題に対して、A.T. カーニーが提供できるアプローチを増やす存在です。現在は各プラクティスとの連携が広がり、新たな取り組みの機会が増えています。社内でも社外でも、「A.T. カーニーにも並木のような人がいるんだ」と知られるようになってきました(笑)。
並木:僕はダイバーシティを体現していますからね。
――なるほど。グローバルのIgniteと連携する機会も多いのでしょうか。
志賀:日常的に情報を共有し、案件に応じて海外のメンバーと連携しています。特にAIについては、北米をはじめとする海外チームが先行した知見や、新しいサービス・事業開発の実績を持っています。それを日本へそのまま持ってくるのではなく、日本企業がどのような情報を取り込み、どのような組織で実装すべきかまで考えていきます。
もちろん、一方通行で海外から学んでいるだけではありません。私たちはブランド領域に強みを持っているので、グローバルのメンバーから意見や知見を求められることもあります。互いの専門性を持ち寄りながら、グローバル全体で新しいアプローチをつくっています。
――これからIgniteに加わる人には、どのような姿勢を求めますか。
並木:戦略やクリエーティブなど、何らかの強みを持っていることは大切です。ただ、今まさにチームとしての形をつくっている段階なので、専門性に加えて柔軟性も欠かせません。
AIやマーケティングから始まった話が、顧客理解やブランディング、組織変革へと広がることもあります。その全ての専門家である必要はありませんが、自分の領域を起点に他のテーマをつなぎ、分からないことにも踏み込んでいく姿勢が求められます。
志賀:論理と感性のどちらかだけを、絶対のものだと思わないことも大切です。論理だけでは人や社会を動かせない一方、感性だけで企業を変えることも難しい。クライアントの経営課題と顧客の現実を行き来しながら、異なる専門性を持つメンバーとも議論し、クライアントが実行可能な答えへと統合していく。そんな複雑なテーマに向き合うことを面白いと感じられる人と、ぜひ一緒に働きたいですね。
並木:私がここで実現したいのは、既存の経営理論を当てはめるだけでは生まれない、日本企業の新しい価値創造です。
これまで日本企業は、主に海外で生まれた経営概念や成功事例を輸入し、自社へ適用することに多くの時間を使ってきました。もちろんそれが日本企業の発展に貢献したことは間違いありません。一方で、過去に成功した企業や経営モデルを分析して導かれた理論が、次の時代にもそのまま通用するとは限らない。この点は、経営に関わる私たち自身も問いただす必要があると思っています。
既存の理論の延長線上に答えを求め続けるだけでは、新しいパラダイムにおける企業の在り方は生み出せません。人間の感情や企業固有の価値観を起点に、戦略とクリエーティブを一体で設計することで、顧客に選ばれる事業・ブランド・体験を構想し、組織が実装できる形に落とし込む。そこまで踏み込めることが、Igniteの価値だと考えています。
自分の専門性を起点に新しい価値創造へ踏み出したい人には、ぜひこの挑戦に加わってほしいですね。
