メザニンファンドとは?仕組み・PEファンドとの違い・日本の主要プレイヤーと転職ルートを解説

メザニンファンドは、銀行のシニアローンと株式(エクイティ)の「中間」に位置する資金を企業に供給するファンドです。PEファンドほど知名度はありませんが、M&Aや事業承継、LBOの資金調達で欠かせない存在になっており、ここ数年は銀行・証券・信託系の新規ファンド組成が続いています。本記事では、メザニンファンドの定義と仕組み、PEファンド・プライベートデットとの違い、日本の主要プレイヤー、仕事内容と求められる経験、年収の考え方、転職ルートまでを中途・キャリア目線で整理します。
※プレイヤーの情報は各社の公式サイト・プレスリリースで確認できる範囲に限定し、年度を併記しています。求人データは外資就活ネクスト(Liiga)掲載求人の集計(2026年10月時点)です。
この記事の要点
- メザニンファンドは劣後ローン・優先株式・新株予約権付社債などで資金を供給し、ミドルリスク・ミドルリターンを狙う。PEファンドのように経営権は取らない。
- 日本では政府系・メガバンク系・証券系・信託系・独立系がプレイヤー。2025〜2026年にも500億円規模・100億円規模の新規ファンドが組成されている。
- 求められるのは財務分析・ストラクチャリング・ドキュメンテーションの経験で、銀行の法人融資やLBOファイナンス、FAS、投資銀行からの転職が中心。PEに比べて「未経験OK」の若手枠も出る。
- 外資就活ネクストに掲載中の求人でメザニンに言及するものは7件。メザニンファンドの投融資担当職では想定年収1,500万円以上+キャリーの例がある。
メザニンファンドとは──資本構造の「中2階」
「メザニン(mezzanine)」は建築用語で「中2階」を意味します。企業の資金調達では、返済順位が最も高いシニアローン(銀行融資)と、返済順位が最も低い普通株式(エクイティ)のあいだに置かれる資金を指し、この領域に投資するのがメザニンファンドです。
具体的な商品は一つではなく、劣後ローン・劣後債、優先株式(種類株式)、新株予約権付社債(ワラント債)など、返済順位やリスク分担が「中間」になる手法の総称です。シニアローンより返済順位が低い分、金利や配当は高く設定され、投資家から見るとミドルリスク・ミドルリターンの投資機会になります(三菱UFJ信託銀行 2026年1月5日リリースでの定義に基づく)。
企業側から見た使いどころ
日本政策投資銀行と三井住友銀行が2007年にメザニンファンドを拡大した際のリリースでは、メザニンの用途として「事業再構築の中でのバランスシート調整」「M&Aやバイアウト案件の資金調達手段」「円滑な事業承継のためのツール」「株式非公開化のソリューション」が挙げられています(三井住友銀行・日本政策投資銀行 2007年6月25日)。つまり、銀行融資だけでは足りないが、株式で薄めたくもないという局面で使われる資金です。
| 層 | 代表的な手段 | 返済順位 | リスク/リターン | 主な出し手 |
|---|---|---|---|---|
| シニア | 銀行融資・シンジケートローン | 最も高い | 低/低 | 銀行 |
| メザニン | 劣後ローン・優先株・新株予約権付社債 | 中間 | 中/中 | メザニンファンド・銀行系ファンド |
| エクイティ | 普通株式 | 最も低い | 高/高 | PEファンド・事業会社・創業者 |
PEファンド・プライベートデット・ヘッジファンドとの違い
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