はじめに
転職を検討していながら、業務内容の異なる他業界への転職へはなかなか踏み出せない、と感じているLiiga会員の方も多いのではないでしょうか。
今回インタビューを実施したのは、日系メーカーから総合商社へ転職された方です。日系メーカーから総合商社へと、業界を超えて転職を決意した背景を語っていただきました。
ぜひ、ご覧下さい。
大切なのは「どの会社で働くか」より「自分が何をするか」
- 新卒でメーカーに入社された理由をお聞かせください。
正直、新卒の段階では働いた経験も無かったので、果たして働くことがどういうことなのか、あまりイメージもできませんでした。
一方で恐らく大事なのは、「どの会社で働くか」よりも「入社した会社で自分が何をするか」である、というようなことは思っていて、取りあえずどこかに入って、今後のことは働いてみてから考えよう、くらいに思っていました。
ですので、会社を選ぶ際は、とりあえずの軸で1. グローバル、2. 潰れない(技術力が高い等)、3. 働いている人の好さ、というものを持って色んな会社をみていました。
ただ、それらの条件が揃っている会社は正直いくらでもあるので、数多く選考を受けた中で最初に内定をいただけた会社に行こうと思い、結果あるメーカーへの入社を決めました。
- メーカーに入社されてからは、ご自身のキャリアについてどのように考えていたのですか。
メーカーに入社した当初は、転職せずにその会社で働き続けるかもしれないな、とは思っていました。
しかし、入社してから半年ほど働いているうちに、入社時に抱いていた様な働くことへの高揚感と、実際の業務内容の単調さや難しさとの間にギャップは感じていました。これは、漠然と転職を視野に入れるきっかけになったと思います。
入社から半年後には、複数の転職サイトに登録し、幅広い業界を転職先の候補としてチェックしていましたね(実際に転職したのはそれから数年後ですが)。
- 実際の業務に対して高揚感を感じられなかった、とのことですが、前職ではどのような業務を担当されていたのでしょうか。
入社して数年間はBtoB商材扱う事業部で、担当製品の事業計画、需給計画の立案及び遂行管理を行っていました。事業部の中とはいえ管理系の仕事で、マーケットとの距離もあり、手触り感やワクワク感がある感じではなかったですね。
需給管理の仕事自体は突き詰めれば実に奥が深い業務ではあるのですが、営業担当と製造担当に挟まれながら、殆ど目にしたことのない製品に数字を元に向き合い、正確にやってもなかなか感謝されることもない仕事だった様に思います。
その後、BtoC商材を扱う事業部に異動となり、担当製品の事業戦略と併せて、商品企画・マーケティングを担当しました。
異動先の上司は、マーケティングのスペシャリストで、その方と一緒に働いて、マーケティングの真髄、面白さに触れることができたことは自分にとって大きな経験でしたね。
マーケティングにはロジカル思考は勿論のこと、市場に製品の価値を認めてもらう上で人の感性に訴えかけるセンス、アイディア力が必要です。
その上司があまりにもやり手で、自分がマーケティングの世界を突き詰めて彼の様になれるのか、将来大成できるのか、少し不安になる程でした。
同時期に担当製品の事業戦略も担当していたのですが、事業戦略は数字の分析・立案が重要です。
マーケットが思わぬ動きをするのに比べると、数字は嘘をつきません。自分が食べていく糧として、数字のスキルを他の人と差別化が図れるレベルにまで持っていく方が、自分の場合良いのではと考えたりもしていました。
自分の価値を高められることを見極め、転職に至った
- 転職を決意するきっかけとなった出来事はあったのでしょうか。
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