Liigaユーザーの皆様の中には、目安として30歳までに起業したいと考える方も少なくないと思います。しかし、「起業しても成功するのか?」「リスクを抑えつつ始めるにはどうしたらよいか?」と考える方もいるでしょう。
そこで今回は、副業で成功したことから起業へ踏み切った岡田さん(仮名)にインタビューしました。岡田さんは某外資系メーカーで働く傍ら、副業として自身の事業を始めた結果、なんと年間3億円の売上を生み出すことに成功。その結果起業に踏み切り、現在は年商10億円以上に成長しています。匿名という条件で話しづらい裏話も含めて、「副業を始めたきっかけ」「起業に成功するためのポイント」について聞きました。
・こんなに早く起業する気はなかった。きっかけはMBA留学費を稼ぐための副業
・本業の会社と副業拠点を一日に何度も往復。大変だけど楽しさしかない
・起業後に直面した倒産危機。けれど、それが良かった
・まずは「得意分野」や「今の会社の人脈や情報」をベースに起業せよ
こんなに早く起業する気はなかった。きっかけはMBA留学費を稼ぐための副業
ーー現在どのような事業を展開されているか教えていただけますか。
岡田:ネット通販事業を展開しております。様々な人との出会いや偶然の出会いにも支えられ、事業は順調に拡大しており、今期の年商は10億円以上になっています。
ーーなぜ起業されたのですか。
岡田:実は最初から起業するつもりはなく、きっかけは「MBA留学費を稼ぐための副業」でした。社会人になる前から会社を経営したい考えはありましたが、そのためにはより深い経営の知識が必要になると考え、MBA留学をしたいと思っていました。しかし、留学するには学費・生活費諸々含めて約2,000万円が必要ということを知り、それを副業で稼ぐつもりで始めたのです。
私は縁あった方からもアドバイスをいただき、OEMで良質な財布やカバンを安く作ることができる業者を探し、カスタマイズして自社ブランドとして売る、というビジネスを始めました。
このビジネスが初年度から想定以上にうまくいき、1年目に1億円ほどを売り上げ、2年目で売上3億円ほどに達しました。その結果、留学費を捻出することに成功しました。
それまで留学費という目標に向かってただただ走ってきたのですが、その目標を達成したとき、改めてこの副業がまさに経営の実践となっており、そして、まだまだこのビジネスには伸ばせる余地がある、ということに気づきました。
その結果、MBA留学には行かず、2016年の末に会社を退職し、副業を「本業」にすることに決めました。
ーー最初は、なぜ起業よりもMBA留学を志向されていたのですか。
岡田:元々私は“冒険”してきた人間ではなく、”安定したキャリア”を選んできた人間だったので、いきなり会社を辞めて起業するような勇気はありませんでした。 肩書や実績など、しっかり鎧を着て身を固めてからじゃないと動けなかったのです。だから、「会社にいながら副業をする」という石橋を叩く道を選びました。
ーーなぜ、副業がそんなにうまくいったのですか。
岡田:私がうまくいった理由は、主に3つあると思います。
まず第一に、徹底的に市場分析したことです。私は当時財布やカバンの市場について、誰よりも調べていました。だから「絶対勝てる」という自信がありました。
次に、強固なサプライチェーンを構築できたことです。元々知り合いだったパートナーと密につながることで、物販において重要な仕入れルートやささげ作業などを最適化することができました。
そして最後に、良いメンバーを集められたからです。創業メンバーは、優秀なことはもちろん、それぞれ好奇心旺盛でかつ勝つことに貪欲だったので、私が忙しくて手が回らないときはどんどん自走してくれました。
時には衝突することもありましたが、5年経った今でも一緒に働いています。
ーー副業開始直後は、どのくらいの売上だったのですか。
岡田:実は、副業開始直後から商品がヒットしました。最初にリリースした財布が、初日から一日50万円ほど売れ、初月で3,000万円ほど売り上げました。 売上が上がることはもちろんですが、自分たちの仮説があたったことが何よりもうれしかったです。
会社と副業拠点を一日に何度も往復。大変だけど楽しさしかない
ーー創業時のメンバーはどのように集めましたか。
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