前回の記事では、ベイカレントコンサルティングをはじめとする新興のITファームを主な対象として、業界内での立ち位置や成功の秘訣について解説をしました。新興ITコンサルの登場により、コンサル業界に地殻変動が起こっていることは前回ご紹介した通りですが、伝統的ファーム各社も対応を迫られているのが実態です。
後編となる本記事では、新興ITコンサルの具体的な企業の特徴と、この流れに対する伝統的ファームの対応について解説していきたいと思います。
シリーズ【ITコンサルとは何者か】(押すと開きます)
シリーズ【ITコンサルとは何者か】
- ITコンサルとは何者か 前編 〜その仕事内容、職位、転職と選考について~
- ITコンサルとは何者か 中編〜新興ITコンサルが起こしている地殻変動〜
- ITコンサルとは何者か 後編〜急成長中の新興ITコンサルと伝統的ファームの対応〜
草分けのベイカレントから新興ファームが続々誕生 必ず抑えたい新進気鋭のファーム群
具体的にどういった新興ファームが登場しているのでしょうか。まず、新興ファームと呼ばれる具体的なファーム名とそれらが有している特徴について解説します。
ベイカレントコンサルティング
ベイカレントコンサルティングは、1998年に誕生した、比較的新しいコンサルティングファームです。
設立時はシステム構築、ITアウトソーシング事業を中心としたSIerとして創業していることもあり、ITコンサルティングに強みを持っているコンサルティングファームです。上述の客先常駐モデルをコンサル業界に定着させたのはベイカレントである、とも言われています。
ベイカレントコンサルティング自身が日本企業だからこそ理解できる、価値観や文化を織り込んだコンサルティングサービスを提供できることを、大きな強みとしています。
また近年は、戦略コンサルティング機能の強化を積極的に行っており、戦略系ファームからジョインする方が増えている成長著しいファームです。SCEPと呼ばれる、難度の高い戦略案件に携わるメンバーを選抜するための研修が四半期に一度行われており、ワンプールだからこそ誰でも戦略案件に携われる可能性があるようです。
ビジョン・コンサルティング
ビジョン・コンサルティングは2014年に設立されたファームで、大手コンサルティングファーム在籍時、「コンサルティング業界の負の側面を徹底的に変えたい」と感じた佐藤大介氏によって創業されています。
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