経営戦略とは?定義、種類、フレームワーク、戦術や事業戦略との違い

経営戦略とは、企業が経営目的・目標を達成するための方針や計画のことを指します。経営戦術や事業戦略と混同されがちですが別のものなので、違いを確認しましょう。また経営戦略にも種類があるので、よく使われるフレームワークや事例とあわせてご紹介します。
経営戦略とは
経営戦略とは、企業が掲げている経営理念・ビジョン・目的や目標を達成するため、進むべき方向を定めたものです。
「どこを目指すのか」という方向性だけでなく、「そのために経営資源(ヒト・モノ・カネ)をどう使うのか」「どう実行していくのか」といったHOWの部分まで含むことが多いです。
自社の経営理念や経営資源だけでなく、世の中の変化や競合の動きといった外部要因にも目を向け、「内部・外部の要因を踏まえた上で自分たちはどう動くのか」を決定します。

経営理念や長期戦略に基づいて策定される
経営戦略は、企業の理念・ビジョン・目的や目標達成のために存在します。そのため経営理念に基づいて策定されるのが一般的です。
例えばトヨタ自動車の場合、企業のミッションとして「わたしたちは、幸せを量産する」を、またビジョンとして「可動性を社会の可能性に変える」を掲げています。このミッションやビジョンを達成するために、その時々に合わせて立てられるのが戦略です。
クルマが希少な時代なら「規模を生かして低コストなクルマを作る」といった戦略が一つの選択肢でしょう。競争が激しい時代なら「様々な人のニーズに合わせられるように、全ジャンルのクルマを作る」や「より良いクルマを安く作るために車種を絞る」といった戦略が考えられます。
現代なら「今後は電気自動車の時代だから全車種をEVとする」や「電気自動車も水素もハイブリッドも全て網羅して消費者が選べるようにする」といった選択肢の中から、理念やビジョンの実現に繋がり、かつ実現可能な戦略を立てていきます。
また経営戦略にも様々な期間があり、長期では5~10年スパン、中期では3~5年スパンの戦略が一般的です。長期戦略で「いつまでに、何を、どうやって」達成するのかを決めたら、長期戦略で定めた目標を達成するための中期や短期の戦略を立てていきます。

全社戦略(経営戦略)に基づいて事業戦略や機能戦略が決まる
経営に関わる戦略にも、全社戦略、事業戦略、機能戦略など様々なレベルがあります。全社戦略のみを経営戦略と呼ぶケースもあれば、事業戦略や機能戦略も含めて全てを経営戦略と呼ぶこともあります。
事業戦略や機能別戦略は、全社戦略(経営戦略)に基づいて決まります。
例えばハイブリッドカー事業の戦略は、その会社がハイブリッドカー事業をどう位置付けているのかによって変わります。「これから成長させていきたい」と思っているのであれば積極的に投資をして技術開発を進めるでしょう。これ以上の成長は見込めないと判断している場合は、売上を維持しつつコストを下げてゆっくり撤退していく戦略もあるでしょう。
こうして事業戦略が決まれば、それに基づいて物流や開発といった機能別戦略を立てていきます。機能戦略は、時に事業の枠を超えて策定されることもあります。
Q&A 経営戦術とはどう違うの?
戦略は「比較的長い時間軸での方向性を示す方針」なのに対し、戦術は「戦略を実現するための、局所的で短い時間軸での手段・対応策(アクション)」を指します。
経営戦略を立てる時には戦術も一緒に考えるケースも少なくないですが、あくまで戦略実現のための戦術という位置づけです。