常に目に見える成果を追求する。A.T. カーニーのAnalytics部門が採る独自アプローチとは?
2024/12/13

sponsored by A.T. カーニー description

A.T. カーニー(グローバルブランド名はKEARNEY)のDigital & Analyticsプラクティスでは、クライアント企業のオペレーションに密接に関わる領域で、PL改善を行う経営者の目線に立って、各種データを生かした分析の実行、改善施策の立案、独自ソリューションの開発を行っている。従来の戦略コンサルティングプロジェクトとの違いは、トップダウンのアプローチに加え、社内外のデータを起点としたボトムアップ分析でインサイトを引き出す点や、定量的な検証による試行錯誤、モデルによる再現性の担保にあるのだという。好奇心旺盛で柔軟な姿勢を持ち、自分ならではのキャリアを切り開いていきたい人にとっては、最適な環境だといえるだろう。

〈Profile〉
写真右/肖俊毅(しょう・しゅんぎ)
Specialist Partner
KEARNEY Digital & AnalyticsのAnalyticsチームのリーダー。大阪大学経済学部卒業、京都大学経営管理大学院修了。各種事業課題へのシミュレーション、最適化の手法を活用したソリューション設計と実装を専門とする。先進技術の紹介にとどまらず、実務で有効なデータ収集・加工、モデル構築の技法を中心にクライアント企業のオペレーション改善を支援。各種市場・業種固有のオペレーション改善につながるモデル開発を手掛ける。
写真左/石田勝人(いしだ・まさと)
Specialist Manager
KEARNEY Digital & Analyticsのコアメンバー。公立はこだて未来大学大学院システム情報科学研究科博士(前期)課程修了。分析専門企業、総合コンサルティングファームを経てA.T. カーニーに入社。消費財、半導体、通信・ICTを中心に、Analyticsをてことしたオペレーション変革・ソリューション開発に従事。

※内容や肩書は2024年12月の記事公開当時のものです。

PLインパクトを重視した変革で、クライアントの収益向上を実現

――A.T. カーニーのDigital & Analyticsプラクティスが提供しているサービスの特徴や、他社との違いについて教えてください。

:当社ではDigital & Analyticsの組織として、Digital側ではクライアントのデジタルトランスフォーメーションの支援、Analytics側では各種具体の施策実施の支援を行っています。特にトピックとしてはサプライチェーン、プライシング、独自ソリューション開発、AIソリューション展開の支援が多いですね。

特徴的なのは、クライアントのPLインパクトを重視していること。デジタル化やデータアナリティクスの領域は、短期的な成果には直結しない先行投資の意味合いで取り組みを実施するケースもあると思います。しかしわれわれはそうではなく、収益向上につながるクリティカルな部分を見定めて、中立的な立場で適切な投資の範囲で変革を実現できるよう支援をしています。

Analytics部門のサービスは、A.T. カーニーの掲げる「Tangible results(目に見える成果)」というキーワードをそのまま体現しています。ボトルネックやハードルを洗い出して解消するサポートも行いますし、クライアントのケイパビリティーや組織上の問題についても改善を提言し、有効な新技術を実際のオペレーションに落とし込むことが主なミッションです。

石田:私は大学でシステム情報科学を学んでいたのですが、その頃にデータから示唆を得るプロセスに興味を持った一方で、実社会ではあまりAnalyticsが活用されていないことを知りました。当時はまだデータサイエンス自体の知名度が低かったこともありますが、同時にデータ分析をどう企業価値向上に結び付けるのかに難しさがあることの証左でもあるのでしょう。これは依然としてデータ活用が進まない障壁の一つなのではないかと考えています。

どの領域でどのような分析をし、そこからどう価値を評価するのか、そしてPLのどこにインパクトを与えるのか。この点でうまく整合性を取るのに苦労している企業も少なくありません。データ分析から利益向上までの間にはかなり大きなミッシングリンクが存在しており、ここを埋めることも私たちの重要な役割です。

――なるほど。具体的にはどういったプロジェクトが多いのでしょうか。

:まず一つ目に多いのはサプライチェーン。ここはグローバルレベルでかなり前から知見を蓄積していまして、Analyticsと非常に相性のいい領域です。ネットワーク最適化やルート最適化、在庫の最適化といったプロジェクトは、既にある種の方程式が出来上がっています。この領域では、A.T. カーニーはグローバルでも有数の知見を持っています。

二つ目は日本独自の強みなのですが、プライシングのプロジェクトをかなり広く展開しています。消費財メーカーやアパレル企業、小売チェーンや消費者向けサービス企業など市場ごとに異なるメカニズムをひもとき、データに基づく適切なプライシングモデルの設計の支援をしています。

また、BtoCだけでなくBtoB領域のプライシングモデルも手掛けています。BtoB業界でのプライシングはサプライチェーン側のコスト構造と切っても切り離せない関係性なので、サプライチェーンモデルの構築と掛け合わせて支援するケースも多いですね。

割合としてはサプライチェーンとプライシングが多いものの、これ以外にも多種多様なソリューションを開発しています。例えば、クライアントが新規事業に参入する際のオペレーティングシステム。立ち上がって間もない領域で、誰も正しい解き方が分からない、しかし最適化モデルの計算精度そのものの良し悪しによって収益性が大きく変わるようなケースです。

石田:例えば、コモディティー商品の取引最適化のためのトレーディングアルゴリズム(自動で売買の判断を行う仕組み)開発のようなプロジェクトもあります。取引量や価格の上限だけでなく、設備の物理的な制約、価格の確率的な揺らぎやオプション行使の要素の織り込み、市場の変化を観測した後の再計画性の考慮など、純粋な数理最適化よりも発展的なアプローチを行うことで、優位性を目指すといった支援も行っています。 description

“トップダウン”と“ボトムアップ”のハイブリッドアプローチが求められる理由

――一般的な戦略コンサルタントと比較して、Analytics領域のコンサルタントならではだと感じるポイントなどはありますか?

:私は元々戦略領域も担当していたのですが、そこで言われるのは「あまりボトムアップで考えるな」ということです。限られたプロジェクト期間の中で足元の事情ばかり注視していると、大きな変革は実現できません。一般的に戦略コンサルタントは、構造を大きく捉えて仮説ベースで上から考えていくのが基本的な価値観です。

一方でAnalyticsの場合は、ボトムアップでの理解が非常に重要です。なるべく多くの要素とその関係性を理解し、そこから有用な示唆を出していく。仮説ありきで動くのではなく、データに真摯(しんし)に向き合い、法則性の発見や、トライすべき仮説を見つけて試行錯誤を繰り返すことが基本的な活動の流れになります。

ただ、とにかく何でもデータを集めて解析すればいいというわけではありません。「どこを調べれば経営へのインパクトの面で価値がありそうか」という感覚を持っておくことも必要です。現実のオペレーションは極めて複雑なことが多く、どこに注力すべきかが曖昧なままでは、成果につながらない活動に多くの時間を使ってしまうことになります。経営視点で物事を考え注力するスコープは仮説ベースで決定し、実際のバリューを出すのはボトムアップで取り組む。この両輪で回していくのが、Analyticsの難しいところであり、やりがいでもあります。

石田:特に私のようなエンジニア出身の人間だと、ともすると技術的に難しい分析を極めようとしがちだと感じています。しかしそれでは先ほどのPLインパクトにつながりませんから、何が真の価値創造につながるのかトップダウンで考えながら、日々のデータ分析は思考を積み重ねる必要があるので文字通りにボトムアップで考えなくてはなりません。

イシューの定め方はトップダウンで、解決方法の探り方や実行はボトムアップというイメージです。ハイブリッドな頭の使い方が要求され、私自身も常に思考を切り替えるよう意識しています。

:付け加えるなら、一度決めた手法にこだわり過ぎないことも重要です。サプライチェーン領域は既に方程式が確立されていると言いましたが、プライシングやその他の領域は世の中にまだ正解がありません。そうしたプロジェクトでは、むしろ一度で正解にたどり着くことの方が少ないでしょう。試行錯誤を恐れずに、手法を適切に見直しながら複数のモデルを試していく必要があります。

もちろん行き当たりばったりでいいと言っているわけではないです。適切なパイロット設計をして仮説検証を繰り返し、データと結果を積み重ねながら改善を進めていく。どのレバーが重要なのかをテストして、証明されたものを実践に落とし込んでいくという考え方です。 description

試行錯誤を楽しめる人こそが、Analyticsに向いている

――この仕事に向いているのはどんな人だと思いますか。

石田:さまざまなクライアントと非常に幅広いテーマに取り組んでいくことになるので、知的好奇心や学習意欲の高い方がいいですね。あとは先ほど肖が話したように、フレキシブルな姿勢で課題解決に取り組んでいくことも大切です。既にAnalyticsに関する基礎スキルを持っている方は当然大歓迎ですが、必ずしも現時点で全ての分析手法に詳しい必要はないと思っています。それ以上に問題解決に向けた意欲を重視しています。

:試行錯誤を楽しめる方はこの仕事に向いていると思います。逆に言うと、決められた通りの手順・アプローチで進めたいというタイプの方には残念ながら向いていません。新しいアプローチをどんどん検証することや、自分のアイデアを試すのが楽しくて仕方ないという人は、より精度の高いモデルや有効な手法を見つけられる可能性が高いです。

ほとんどのプロジェクトでは他のプラクティスも含めたチームで進めていきますが、波風立てない円滑なコミュニケーションよりも、プロフェッショナルとしての個性をより重視します。世の中の技術動向を注視して能動的に手法と技術を学び、深く考えた上で、臆せず自分の意見を出せること。一方では自分の知識におごらず、客観的にクライアントの意見も、チームメンバーの意見も、自分の意見も、全て同列に扱って検討し、個別具体の事象に応じた判断ができることが重要です。

そのような考え方、働き方ができる方はAnalyticsのプロフェッショナルとして適性が高いです。A.T. カーニー全体としても、上意下達のピラミッド型組織ではなくそれぞれが個性と特性を発揮しながらアウトプットを磨き上げていくスタイルになっています。

石田:確かに、大切なのはコミュニケーションというよりディスカッションですよね。私自身は、プロ同士で知恵やノウハウを持ち寄って議論することで課題をより深く捉えていく時、自分の知識欲が刺激されてとても楽しいと感じています。

:さらに補足すると、A.T. カーニーでのキャリアステップは一本道ではありません。石田のようにエンジニアから上流の戦略を考える立場になりたいと当社に来る方もいれば、アルゴリズム系を突き詰めたいという人もいます。どちらにも活躍機会はあります。組織に所属を合わせるというよりは、自分が取り組みたいことを明確に定義し、うまく活動が広がれば後から組織が出来上がるイメージです。個々人が各々の専門性を生かしたチャレンジをすることを会社としては強く支援しています。

――ありがとうございます。最後に、今後のキャリアを検討中の方たちにメッセージをお願いします。

:A.T. カーニーでは、社内の組織上Analyticsのプラクティスと他の戦略チームとはそこまで明確に区分けされていません。人事制度や待遇面も同等です。リモートワークも許容されていますし、副業も事前申告をすれば認められています。本人の希望次第ではグローバルとの交流や海外勤務の機会もあります。

つまり、キャリアの可能性は自分次第であり、会社が方向性を強制することはないということです。そうした環境で、AIやデジタルの力を日本企業に実装していきたいという方は、ぜひA.T. カーニーのAnalyticsチームも一つの選択肢として検討をしてみてください。

石田:A.T. カーニーでは、Curiosity, Generosity, Solidarity, Boldness, Passionという五つのバリューを掲げています。この五つを体現していく中で自分自身を成長させて、それによってクライアントの成長も支援する。非常にチャレンジングで面白い環境なので、そこに楽しみを感じられる方とぜひ一緒に働きたいと思っています。

Analyticsの力によって価値を創造できるはずなのに、なかなかうまくいっていない。そうした企業はまだまだたくさん存在します。私たちと一緒に変革を実現していきましょう。 description

コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
外資就活ネクストは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。