未経験からでも“最高のオファー”を引き寄せる。コンサル出身・成田式コンサル転職の秘訣
2025/07/01

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ラフロジックは、コンサルティングファームへの転職支援で一躍注目を浴びる人材エージェントだ。代表取締役である成田達哉氏は、Liigaが選出する2025年度・LPA(Liiga Professional Agent)を受賞。「妥協なく最高のオファーを狙える」「未経験からでも実力を引き出してくれる」といった口コミが寄せられている通り、その真摯(しんし)な姿勢が多方面で評価されている。本記事では、成田氏が語るコンサル転職のリアルや、想像以上のオファーを引き出す具体的な取り組みに迫る。


〈Profile〉
成田達哉(なりた・たつや)
大学卒業後、スタートアップへ入社。その後、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社へ第二新卒で転職し、マネージャーまで経験。ヒューマンキャピタル領域、サプライチェーン領域を専門とし、人事制度設計・HRBP導入からデジタルサプライチェーン構想、DX策定など上流から下流まで幅広くプロジェクトを経験。2023年に株式会社ラフロジックを共同創業。

※内容や肩書は2025年7月の記事公開当時のものです。

「企業の課題解決」から「人の可能性の最大化」へ

――まずは自己紹介をお願いします。

成田:ラフロジックの成田です。私は元々建築や設備といったベンチャー企業でビジネス経験を積んだ後に、総合系コンサルティングファームのデロイト トーマツ コンサルティングでおよそ8年勤務してきました。そこでのマネージャー経験を生かしつつ、人材エージェントとして独立・創業したのがラフロジックです。特にコンサル業界への転職支援を得意としており、企業と転職者、双方の視点を踏まえながら「最高のオファー」を実現すべく、日々奔走しています。

――数あるビジネスの中から、なぜ人材エージェントを選んだのでしょうか。

成田:一番大きかったのは「より人に近い仕事をしたい」という思いです。以前から、「人の人生に深く関わりたい」「その人の転機となるようなタイミングで力になりたい」という気持ちを持っていました。BtoBのビジネスに携わっていたときも面白さはあったのですが、仕事を通してもう少し“個”に寄り添っていきたいと思うようになり、キャリアアドバイザーの道を選んだという背景です。

――コンサルティングファームでの経験は、今の仕事に生きていますか。

成田:そうですね。まずはシンプルに、業界内部を熟知しているという点は候補者へのアドバイスに生きていると感じます。例えば同じ戦略系ファーム、あるいは総合系ファームと呼ばれる企業同士でも、実態はかなり異なります。プロジェクトの種類や戦っていく領域、ベースとなる戦略やカルチャーももちろん違う。ここをしっかり理解しておかないと入社後にギャップが出てしまいますから、「似ているけど違うんですよ」と実感をもって伝えられるのは私たちの強みの一つです。

それと、これは意外に思われるかもしれませんが、コンサルティングの仕事とエージェントの仕事は本質的な部分でよく似ています。相手の本当の強みは何か、それを引き出すための課題はどこにあるのか。それを考える「相手」が企業か人かという違いだけで、私自身のやるべきことは変わりません。コンサル時代に鍛えられた力は、現在の業務に大いに生かされています。

――人材エージェントとして働く中で、業界の課題だと感じるところはありますか。

成田:一部ではありますが、売り上げ至上主義で「とにかく企業に人を送り込めばいい」という考え方になりがちなエージェントもいるのは否定できません。例えば、候補者の志向と全く合わない企業を紹介したり、誇張気味の情報で転職をあおったり。そうしたケースを何度か見掛けるうちに、この業界自体をさらに良くしていくことも私の目標の一つになっています。

――そのやり方では、人も企業も幸せになれないですよね。

成田:まさにそこが問題です。特にコンサル業界をよく知らないエージェントが、コンサルティングファームの“表面上の魅力”だけを伝えてミスマッチを起こすことは少なくないと思います。各ファームの特徴をしっかり把握しないまま「ここは有名だから受けましょう」程度の雑なアドバイスに終始するケースもあるでしょう。

入社した後に「思っていた仕事内容と違う」「カルチャーが合わない」と後悔するパターンは、本当にもったいない。もちろん企業側もそんな状態は望んでいませんし、候補者にとって転職は人生の大きな分岐点になりますから、ミスマッチを防ぐことは非常に重要です。

人生を変える転職に本気で寄り添い、全メンバーの知見を合わせた“総力戦”で支援する

――ラフロジックでは、ミスマッチを生まないためにどのような取り組みを進めているのですか。

成田:人材エージェントは企業と人の真ん中に立つ仕事ですが、まずは候補者の気持ちを優先して丁寧に寄り添います。一人一人としっかり向き合い、本人の意向やその裏にある思いまでくみ取ることが第一歩です。その上で、クライアント企業からも現場レベルの生きた情報を入手して、実際の案件内容やカルチャーを共有する。結果的に「本当にやってみたい仕事」と「強みを生かせる仕事」を掛け合わせた企業だけを厳選できるわけです。

これは、先ほど話した通り私自身がコンサルタント出身であることに加え、ラフロジックメンバーのほとんどがコンサルファームでマネージャーや上級レイヤーを経験していることが大きいですね。それぞれがさまざまな知識や経験を持っていますから、候補者のバックグラウンドに応じて最適なメンバーをアサインできることもラフロジックの強みです。

また、当社の特徴的な取り組みとして、毎朝各メンバーが抱える候補者プロファイルや提案企業を全員で共有しています。提案企業の抜け漏れがないか、適切な求人打診になっているかをディスカッションすることで、属人的な提案を防ぐことが目的です。

――最近はITコンサルやFASへの転職支援にも注力していると聞きましたが、そちらの専門性を持つメンバーが加わったのでしょうか。

成田:その通りです。FAS出身のメンバーが加入してくれたのをきっかけに、財務・会計系の領域にも強みを持つようになりましたし、今後はITバックグラウンドを持つメンバーも入る予定なので、技術系コンサルのサポート領域も拡大していきます。ただし「知見が全くない領域には無理に踏み込まない」という姿勢を大切にしているので、安易に専門外に手を出さず、着実に領域を広げているという感じですね。

――成田さんが最初に言っていた「最高のオファー」という言葉に込められた思いについて教えてください。

成田:大きく二つの側面があります。一つ目は、「自分には無理だと思っていたファームやポジションからオファーを勝ち取る」ということ。二つ目は、オファー金額やタイトル(肩書)など、「その人のポテンシャルが最大限に評価された条件を引き出す」ことです。

候補者の志向や適性を正しく理解し、本人の想像を超えるオファーの獲得を目指してサポートしています。

――具体的にはどのようなサポートを行っているのでしょうか。

成田:表面的な選考テクニックだけでなく、その人自身の能力を伸ばしていくサポートが重要です。コンサル特有のケース面接への対策に加え、ロジカルシンキングの基礎や議論の展開方法など、ビジネスに通用する部分を体系的に身に付けてもらう。そのため、私たちはファーストコンタクトからエントリーまで、数カ月にわたって週1回や隔週で対話を重ね、エクセルで作成した対策シートを活用しながら宿題の提出とフィードバックを繰り返しています。

――かなり手厚いですね。そこまでやっているエージェントは珍しいのではないですか。

成田:そうだと思います。当社では、一人の候補者に対して私だけでなく他のコンサル出身メンバーも交えて複数の視点からフィードバックを行います。どんな面接官が出てきても対応できるように、あえて違う専門領域のメンバーから質問してもらうわけです。面接本番が近づくと、短期間で何度もブラッシュアップすることもあります。そういう“総力戦”のスタイルが、私たちラフロジックの特徴です。

合格は通過点にすぎない。入社後も密に連絡を取り、キャリアアップをサポート

――コンサル未経験の人でもチャンスはあるのでしょうか。

成田:もちろん全員が全員というわけではないですが、「素直に学び、地道に成長する意思がある人」は着実に合格可能性を高められると考えています。ケース面接の基礎から始まり、ロジカルな思考法やコミュニケーションの取り方まで、ゼロベースで伝えていきますから、そこは安心してください。大切なのは「自分はこう思う」という先入観だけにとらわれず、私たちのアドバイスをしっかり受け止めて実践できるかどうかです。そこが成長のスピードを大きく左右しますね。

――「最高のオファー」を獲得する以外にも、大切にしている考え方はありますか。

成田:転職の実現がゴールではなく、その先で活躍し続けるためのサポートが、私たちの本質的な役割だと思っています。そのために、入社後も定期的に連絡を取りながら、プロジェクトのアサインやキャリア上の悩みなどに対してもアドバイスを提供しています。

どうしても上司や人事には直接言いづらいこともありますよね。そんなときにコンサルティングファームの実情を理解しているわれわれが相談相手になれることも、ラフロジックの強みの一つです。

――なるほど。優良なエージェントを選ぶためのアドバイスがあれば教えてください。

成田:やはり「業界の生きた情報を豊富に持っているか」「自分に合ったキャリア戦略を一緒に描いてくれるか」という点が大切ですよね。さらに、面接対策やケース対策などを含めて、手厚く仕立てる技術があるかどうかも重要でしょう。コンサル業界の中身を詳しく知り、かつ地道にサポートしてくれるエージェントは正直そこまで多くはないので、まずはしっかり話を聞いて比べてもらえればと思います。

ラフロジックは、今後も“ブティックエージェント”として少数精鋭でコンサルティングファームの転職支援を行う、ある種戦略ファームのような存在でありたいと考えています。規模で勝負をせず、それぞれが高い専門性を掛け合わせて総力戦で価値提供する。その結果として、候補者に“想像以上のオファー”を届け続けられる。そんな独自の立ち位置をこれからも守り抜いていきたいですね。

――最後に、これから転職を考えている人へのメッセージをお願いします。

成田:転職は不安を感じることも多いと思いますが、ぜひ恐れることなくチャレンジしてほしいです。コンサルティングファームは一見するとハードルが高そうに感じるかもしれません。しかし私としては「選択肢に入れるべき仕事」だと信じています。キャリアの幅が広がりますし、戦略策定から課題解決の手法、ビジネスモデルの構築力など、得られるものは大きいはずです。実際、コンサルを経験すると次のキャリアピボットも比較的やりやすくなります。合わないと思ったら引き返す選択肢もあるので、まずは積極的にチャレンジしてみてください。

コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
外資就活ネクストは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。
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