【2023年】業界別の転職市場と対策(20代/30代/40代以上)
2023/04/04

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2023年の転職市場は、2022年に続き、求人も求職者も多くなりそうです。全ての業種で「売り手市場」とは言い切れませんが、業界や職種によっては破格の待遇で迎えられることも。業界別の転職市場と20代・30代・40代以上それぞれの対策を確認しましょう。

1. 【結論】2023年は売り手市場?転職すべき?

2023年は、「過去最高水準の求人数」と言われた2022年の流れを引き継ぎ、企業の採用意欲が高い一年になりそうです。転職をしたい人も多いため「売り手市場」とは言い切れませんが、以下のような理由から、「転職に迷っている」という人は積極的なチャレンジをお勧めします

※Liiga調べ

  • 求人数が多いため、様々な選択肢からキャリアを考えることができる
  • 入社後のトレーニングやリスキリングを前提にした「未経験可」の求人も多い
  • 研究開発など、従来は募集が少ない求人が転職市場に出回っている
  • 採用強化や賃上げの流れの中で、給与テーブルの見直しを進める企業も増えている

2. 業界別の転職市場の動き

以下のように、総じて採用意欲が高い傾向が見られます。

※Liiga調べ

総合電機・半導体・電子部品 概ね活況だが、分野・企業による差は大きい。半導体分野は採用意欲が高い。ITや調達購買部門での採用を強化する動きも
自動車 採用は活発で、去年に続き過去最大規模とも。ソフトウェアやITエンジニアの採用を強化する動きも継続
建設・不動産 過去最高レベルの求人数で、売り手市場。他業界に比べると働き方の柔軟性が低いこともあり採用に苦戦する傾向
化学 採用意欲は去年に続き高い。特に半導体、EV、ライフサイエンス分野は活況。研究開発や新規事業企画の求人も出ている
医療・医薬・バイオ 採用意欲は概ね高いが、MRや研究所・工場関連の採用ニーズは落ち着いてきている
商社・消費財 採用はコロナ禍から回復傾向にあり、幅広い領域・職種で求人が増加。特に営業、エンジニア、マーケなど専門職のニーズが高い
外食・小売り 採用は活発であり、正社員採用や未経験採用も増えている。地域限定正社員や賃上げなど働きやすさの改善も進行中
銀行・証券 採用は活発であり、ミドル・シニアを外部から採用する動きが銀行でも増えている。証券も給与テーブルが上がる傾向
生保・損保 採用意欲は高く、求人も多い。特に営業とDX関連の採用は競合と要件が重なりやすく、売り手市場
コンサルティング 採用意欲が高く、求人も増加。ハードだと言われていた働き方も改善されてきており、未経験から挑戦する人も多い
人材 営業を中心に採用は活発だが、景気動向に左右されやすい業界であるため転職市場も流動的
IT・通信・インターネット 採用は活発で、特にエンジニアは完全な売り手市場。未経験で応募できる職種も増えており、他方で50代以上の採用実績も増加

トップ企業の求人が揃うLiigaでは、上記の中でも特に「コンサルティング」「IT・通信・インターネット」の求人が増えています。

また要注目なのが、環境、エネルギー、サステナビリティの領域です。これらの領域では政府が「グリーン成長戦略」を提唱していることを背景に、産業構造の転換やイノベーション創出ができる人材が求められています。また水素エネルギー開発・量産に関わる人材への投資も加速しています。

要注意!2023年の「転職しにくい業界・職種」

2023年は総じて求人が多いものの、中には転職しにくい業界や職種もあります。

GoogleやMeta(旧Facebook)のような外資系IT企業への転職は、今後厳しくなるでしょう。既に本国でのレイオフや解雇が進んでおり、その方針を受けて日本での中途採用も絞られてきています。

また一般事務は、従来までの流れを引き継ぎ、買い手市場が続くでしょう。「残業が少ない」などの理由で応募が多く、他方でDXやAI活用により求人は減る一方なので、一般事務への転職は今後さらに厳しくなることが予想されます。

エージェントが教える!コンサルの転職市場

フォルトナ株式会社 エグゼクティブコンサルタント 中島悠

外資系コンサルを経てフォルトナに参画。Big4をはじめ東証プライム上場企業等の経営幹部との1on1MTGから得た「”鮮度の高い”情報提供」と「個人の”well-being”を意識した支援」が強み。

またLiigaでは、年間300名以上のマッチングや認定バッチ取得、コラム執筆などメディア発信の依頼も受け、厳選エージェントとして高い評価&口コミを受けている。

コンサルティングファームでは、求人も応募も増えています。主な理由としては、コンサルティング業界が全体的に好調であること、そして職場としてコンサルティング業界が人気であることが挙げられます。

各社とも第二新卒や20代の未経験者のポテンシャル採用に力を入れていますし、30代後半や40代の未経験者がマネージャーポジションで採用されるケースもあります。

ただし求人も求職者も増えているからこそ、ミスマッチも起こりやすくなっています。特に未経験者の場合、「キラキラしていて年収も高い」という理由だけで転職すると、何度も転職を繰り返すことになってしまいます。

エージェントが教える!ベンチャー/事業会社の転職市場

フォルトナ株式会社 エグゼクティブコンサルタント 髙山 順子

事業会社での新規事業開発や事業拡大、フリーランスでの若手向けビジネス研修講師やライフコーチを経て現職。スタートアップにおける事業企画・新規事業開発への転職、また、ハイクラスや女性のキャリア戦略立案を得意とする。

ベンチャーやスタートアップの求人は、2022年に引き続き着々と増えています。中でもIPOが多いサービス業、特にプラットフォームサービスは勢いがあり、2023年もこの傾向が続くでしょう。

ただし各国の中央銀行が金融引き締めを行っている中で、資金調達に苦労するベンチャーも出てきています。そのためベンチャーへの転職を考える場合は、資金調達など事業の状況を丁寧に見極めるようにしてください。

最近では、インターネットの検索だけでもIPOや資金調達の情報が見つかります。またベンチャー界隈に詳しいエージェントに相談するのも一つの選択肢です。

エージェントが教える!ミドル・ハイクラスの転職市場

フォルトナ株式会社 シニアエグゼクティブコンサルタント 金光裕圭

事業会社、大手人材紹介会社を経て2022年3月より現職。主に現在年収1000万円以上や部長・本部長・役員クラスの方の転職支援を行う。人事窓口ではなく社長・役員を筆頭とした決裁者へのトップアプローチから提案できるのが強み。

ミドルクラス・ハイクラスの転職市場は、コロナ前の水準まで戻ってきています。企業は採用数を増やしており、中でも部長・本部長クラスへのニーズは今後さらに高まることが予想されます。

特に求められているのは「高度な専門性を有する人材」です。法務であれITであれ、他の人より結果が残せる「上積み」がある人なら、40代や50代以上でも採用したいと思ってもらえます。
また海外ビジネスがない企業の方が珍しくなってきており、グローバルのマネジメントができる人材も求められています。

ただし人事としか付き合いがない転職エージェントだと、「年齢だけで判断されてしまう」「従来の給与テーブルに合う人しか受け付けてもらえない」というケースも少なくありません。ミドルクラス・ハイクラスの転職では、社長や役員といった決裁者と交渉できるエージェントを選ぶのが重要です。

男性背景とシルエット握手

3. 年代ごとの動向と対策

2023年の転職市場は、求人数が多く、様々な選択肢から自分に合った仕事を選ぶことができる状況です。
しかし同時に、多くの求人から自分に合った仕事を見極め、そして転職希望者が多い中で自分をアピールすることも求められます。

20代は「積極的に学ぶ姿勢」が重要

2023年の転職市場の中でも、若手向けの採用市場は非常に活況で、20代は第二新卒や未経験者採用など多くの選択肢が用意されています。

そんな20代の採用で重視されているのは、経験よりも「育て甲斐」や「伸びしろ」です。「自分の考えに固執するのではなく、人の考えも受け入れながら、更に発展させられる」人材が求められており、柔軟性と学ぶ意欲をアピールすると良いでしょう。

他方で、フォルトナ社で転職支援を行う髙山順子氏によれば「オンライン面接などで転職ハードルが下がっている」「20代で3社経験、4社経験という人も目立つ」そうで、転職ハードルが下がることによってミスマッチが起こっていることが伺われます。
転職に失敗しないためにも、自分のWill/Can/Mustを明確化してから次のステップを選択することをお勧めします。

【関連記事】20代の転職のポイント~未経験、第二新卒、転職回数の扱いは?

30代も採用熱は高いが「年齢×経験」のバランスも

30代の採用についても企業の意向は強く、年齢だけが理由で選考が不利になるケースは少ないでしょう。ただし年齢が上がるほど「年齢×経験」のバランスをチェックされます。

そのため30代後半で転職を考えるのであれば、どのくらいの経験が年齢相応なのか、早めにイメージを持つことが重要です。特に転職活動をしたことがない人は、転職サイトやキャリア面談を活用して、自分の市場価値を確認しておきましょう。

30代はライフイベントも多いので「今はリスクを取れる時期なのか」を考えておきましょう。「結婚する前にチャレンジしてみたい」「パートナーが安定しているから今ならリスクが取れる」という場合には、思い切った転職ができます。

リスクが取れないタイミングだとしたら「それはいつまでなのか」「次のチャンスに備えて何ができるのか」を考えてみましょう。

特に外資系では女性管理職を積極採用する傾向

最近では、ダイバーシティへの観点から女性登用が推し進められています。特に外資系企業の中には、女性管理職の割合を上げるように本国から強く求められている企業もあり、女性管理職の採用に積極的です。

また管理職候補を育てるという観点から、30代女性の採用にも積極的な企業が多いです。

フォルトナ社のキャリアコンサルト髙山順子氏によれば「女性の中には、自分の経験を過小評価してしまう人も多い」そうです。そのため「管理職なんて無理」と思わず、ぜひチャレンジしてみてください。

【関連記事】キャリアを諦める必要はない。女性管理職が選んだ「自分の力を最大限に生かせる場」

40代も転職を考える人は多い

活況な転職市場の動きを受けて、40代でも転職を考えている人が増えています。

企業側の採用意欲も、「ミドル・ハイクラスの転職市場」でご紹介したように、コロナ前の水準まで戻っています。
特に部長・本部長クラスへのニーズは今後高まることが予想されています。また課長クラスに目を向けても、特にDX推進に関連するポストが新設されているなど、IT領域のスキルや経験がある人材は売り手市場です。

経験が厳しく判断される年齢層であるため、「どんな人でも望む仕事に転職できる」とは言えません。しかし40代の転職も珍しくなくなっており、「令和2年転職者実態調査の概況」では約6割が年収の現状維持やアップに成功しています。

転職にはリスクもストレスもあるので、「転職ありき」ではなく「現職に残ったまま今の不満や課題を解決する」ことも候補に入れて、ベストな選択をするようにしましょう。

【関連記事】「転職すべきか見極める方法は?」40代転職の年収とポイント

4. 押さえておきたい転職プロセスの変化

コロナ禍とその後の採用意欲の高まりで、転職のプロセスや流れにも大きな変化がありました。特に以下の2点を押さえておきましょう。

オンライン面接が主流に

オンライン面接が主流になっており、新型コロナの感染状況が落ち着いている時であっても「最終面接以外はオンラインで」という企業が多くなっています。他方で特に50代以上の転職希望者の中には、オンラインでの面談・面接の経験が全くない人を少なからず見かけます。

当日慌てないためにも、オンライン面接のマナーや流れ、通信トラブルに備えての緊急連絡先確保や、トラブルシューティングなどは事前にしっかりと確認しておきましょう。
またオンライン面接により日程調整がしやすくなり、採用プロセス全体がスピードアップしています。「1週間の間に2回面接」というケースもあるので、覚えておきましょう。

フォロー面談に協力的な企業も多い

各社とも採用意向が高く競争が激しい中で、内定を出した後の「フォロー面談」に力を入れる企業も増えています。特にベンチャーやコンサルティング業界では、快く応じてくれる企業が多いです。

フォロー面談では、同じようなバックグラウンドを持つ人や、入社したら上司になる人に話を聞くことができます。ミスマッチを防ぐことができるので、「本当にこの会社に合っているのか」「入社後の働き方が具体的にイメージできない」という場合は、積極的に打診してみましょう。

「自分でフォロー面談を依頼するのはちょっと」「残業時間や離職率が気になるけど、自分では聞けない」という人は、転職エージェントを使った転職もお勧めです。

エージェントの中には、例えばフォルトナ社の中島氏が「フォロー面談を積極的にアレンジしている」ように、それぞれにポリシーや得意領域があります。Liigaならエージェントの口コミや取り扱い求人を見ることができるので、自分に合ったエージェント探しに活用してください。

コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
外資就活ネクストは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。
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