【ケース面接対策】コンサルファームごとの重要性と1か月での対策方法

2025/12/25

description

コンサルティングファームへの転職といえば「ケース面接」というイメージが強いが、ケース面接の比重や難度は応募先によって大きく異なる。 これを知らずに準備をすると「ケース面接のレベルがファームの及第点に全く届かない」、あるいは「ケース面接はできたが、ビヘイビア面接が不十分」などの理由で、内定が遠のいてしまう可能性も高い。そこで今回は、コンサル転職を支援してきたリメディのお二人に実情と対策方法を伺った。

<Profile>
日髙 大志 (ひだか・たいし)
リメディ株式会社ヘッドハンター。
筑波大学大学院を卒業後、日本工営(開発コンサルティング会社)に新卒入社。官公庁・建設・不動産・総合商社セクターでの国際開発プロジェクトにコンサルタントとして従事。その後、KPMGコンサルティング株式会社に参画し、DXコンサルタントとして、官公庁・不動産セクターでの先端技術を活用したDX推進に携わる。
田口裕基 (たぐち・ゆうき)
リメディ株式会社ヘッドハンター。
大学卒業後、日系損害保険会社にて、海運マーケットのクライアントに対する法人営業・全社戦略策定などの経営企画に従事。 その後、PwCコンサルティング合同会社に入社、Strategy Unitのコンサルタントとして自動車、ハイテク、インフラなど複数業界のクライアントに対して全社戦略策定、新規事業立ち上げ、事業再編等のプロジェクトを通じて支援を行う。 さらに株式会社リクルートでは、SUUMOのProduct Managerとしてプロダクト戦略の策定やマーケティング・UX関連のプロジェクトマネジメントを行い、プロダクトの成長に貢献する。
※内容や肩書は、取材を行った2025年12月時点の情報です。

0. 意外と知らない?コンサル志望者が陥りやすい罠

最近は、新卒でも中途でもコンサルティングファームを志望する方が増えています。 以前に比べると働きやすさも向上しており、また今後の可能性を広げてくれる選択肢という点でも魅力を感じる人が多いようです。市場拡大に伴い採用人数も増えており、コンサルという選択肢は多くの人にとって現実的なものになったと言っても良いでしょう。

他方で、コンサル業界は選考プロセスや面接内容が他業界と異なるケースもあり、適切な準備ができていない方も少なくないようです。 我々も転職エージェントとして日々コンサル志望者の方と接していますが、特に以下のような思い込みやミスをしている方が多い ように感じています。

● そもそも適した会社・ポジションにエントリーできていない
● 選考プロセスの全体像を理解していない
● ケース面接の対策ができていない・不十分
● ビヘイビア対策を軽く見積もり、対策をおろそかにしている

そこで今回は、コンサル志望者が知っておくべき選考プロセスや面接対策のポイントについてご紹介します。

description ◆日髙 大志さん

1. 応募先による選考プロセスの違い

一口にコンサルティングファームと言っても、コンサルタントに求められる素養は規模やドメインによって異なります。例えばMBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)などに代表される戦略系と、デロイトトーマツやPwCなどに代表される総合系では、面接の中身も重視されるポイントも大きく違います。 さらに同じ企業でも、応募するポジションや部門で面接内容が異なることも多いので、まずは大まかな傾向を押さえておきましょう。

戦略系ファームの選考の特徴

我々の見立てでは、戦略系ファームでは、評価全体における7~8割がケース面接によって占められています。

戦略系ファームのケース面接は大きく2種類あり、「フェルミ推定」と「ビジネスケース」に分けられます。 「フェルミ推定」とは「日本にあるコンビニの市場規模を推定してください」「日本で一年間に売れるスマホの台数を推定してください」など、特定の市場に関する値を推計する問題が出題されます。他方で「ビジネスケース」では「ある飲料メーカーがプロテイン市場に参入すべきか」や「あるコンビニチェーンの売り上げを3年間で1.5倍にするためにはどうするか?」といった実際のビジネスを想定したテーマが出題されます。

形式としては、最初に10分程度の検討時間が与えられ、その後発表、ディスカッションという流れが一般的です。1時間の面接を全てケース面接に充てることも多く、その形式の面接を複数回繰り返すことも珍しくありません。 こうしたことからも、ケース面接の比重がかなり高いと考えて間違いないでしょう。

「ケース面接が全て」という思い込みは捨てて!


コンサルティングファームの選考について「ケース面接さえできれば問題ない」と考えている人がいます。特に、戦略系ファームではそのようなイメージが強いようです。
しかし、相対的にケース面接の比重が高い戦略系ファームでも、ビヘイビア面接を通して「ハードな仕事に取り組む覚悟があるのか」「コミュニケーション能力があるのか」といった点が見られています。「ケース対策しかしていない人は、大体の場合は落ちる」と言っても過言ではないので、きちんと準備をして臨みましょう。

総合系ファームの選考の特徴

コンサルティングファームというと「ケース面接が全て」と思っている方もいらっしゃいますが、総合系ファームにおいては、ケース面接の比重は必ずしも高くありません。弊社が支援したコンサル志望者の中にも、ケース面接が課されずに内定まで至る方も多くいます。 ただし、総合系ファームでも戦略ユニットや抽象度の高いテーマが多いチームにおいては、ケース面接の出題確率/評価のウェイトが高い印象です。

このようにユニットや応募ポジションによる差があるという前提を踏まえた上での話ですが、全体平均では、ケース面接が占めるのは全体の1~2割程度だと考えられます。 通常の面接の中で10~20分ほど時間が割り当てられるパターンが多い印象です。

むしろ重視されやすいのが、ビヘイビアと呼ばれる、いわゆる一般的な志望動機やこれまでの経験に関する質問です。特に「転職理由・コンサルティングファームへの志望動機」「コンサルティングファームと過去経験の親和性」は、重要です。 「転職理由・コンサルティングファームへの志望動機」については単に「成長できる、様々な案件に携われる」といった内容を超えて、「これまでの経験を踏まえて、なぜコンサル業界に挑戦したいのか」を説明していく必要があります。また「コンサルティングファームと過去経験の親和性」については、これまでの経験の中でコンサルティングファームでも活かせるような企画経験・プロジェクトマネジメント経験を面接官にわかりやすく伝える必要があります。 これらのポイントを外してしまうと高い評価を得ることが困難になり、いかに優れた能力・経験を持っていても、選考で落とされてしまう可能性が高くなります。

2. 面接対策のスケジュール

未経験からコンサル転職を目指す場合、「書類提出をしてから面接対策」では間に合わない場合があります。

コンサル転職の選考は、一般に「エントリー→適性検査→複数回の面接→最終面接→内定」という流れです。そのうち、ケース面接が実施されるのは一次面接や二次面接が中心、戦略系ファームの場合はさらにケース面接が続くケースも多いです。いずれにしても、一次面接までにはケース面接の準備をしておく必要があります。 そしてエントリーから一次面接までは、2~3週間くらいというのが一般的なラインです。

そのため、書類提出をしてからの面接対策では間に合わないケースもあります。 ただし面接の日程については、エージェントに依頼すれば柔軟に調整してもらえることも多い領域です。エージェント経由で転職する場合は、気軽に相談してみてください。

1か月のスケジュールイメージ

戦略系ファームの場合は、ケース面接に1~2か月程度の対策時間を用意することをお勧めしています。 一方で総合系ファームの場合は、ケース面接対策は数週間あれば十分な方が多く、どちらかといえばビヘイビア面接の対策がより重要になるイメージです。

例えば弊社でご支援する場合は、大まかに以下のようなスケジュールで進めています。

【1週目】
● 基本的なケース面接の流れについてレクチャー
● 現時点でのレベルを図るための初回模擬面接

【2~4週目】
● 本番を想定した強度での模擬面接
(※戦略系の場合はケース中心、総合系の場合はビヘイビア中心)

戦略系ファームの場合、人によっては1か月では準備が間に合わない人もいます。そのためエージェントなどに相談し、その時点の自分の力量と対策に必要な時間を見極めた上で、適切なタイミングでエントリーすることをお勧めします。

独りで準備する方法

独りで面接対策をする場合、まずは応募するファームや部門の面接内容について、ウェブ等で可能な限り情報を集めてください。この外資就活Nextでも各ファームの採用担当者や社員のインタビューがあるので、「どんな人物を求めているのか」を徹底的に分析しましょう。

ケース面接に関しては、関連書籍も出ていますし、ノウハウを提示する動画もYouTubeなどで見つけられます。また、外資就活ネクストのコロッセオなどもケース面接対策の例題として便利でしょう。

その上で、面接を想定して「自分が話す姿」を動画で撮影しましょう。最近はオンラインでの面接が多いですから、画面上で自分がどう見えるのかを確認するのは一層重要です。 話す内容はもちろんのこと、話し方や言葉遣いの癖、服装や髪形などの身だしなみ、姿勢や身振り手振りなどが面接官に与える影響は、候補者が想像するよりはるかに大きいです。動画で自分の姿を客観視しながら、気になるポイントがないか、シビアに見てください。

詳しくはこちらの記事でも紹介していますので、併せて参考にしてみてください。

自力での対策の限界

上述のように、独力で対策する方法はゼロではありませんが、限界があるのも事実です。ファームやユニット、ポジションごとの出題傾向は、ウェブ上では見つからないこともあります。 また、いくら話す姿を録画し確認しても、ロジックや話し方、さらに身だしなみや身振り手振りなどは、自分の観点のみでしか評価ができないというリスクもあります。

優秀な方であっても自分を客観視するのは難しいですから、そこは第三者の協力を得て進めることをお勧めします。特にコンサルティングファームに強いエージェントなら、面接官と同じ目線でフィードバックができるので、心強いでしょう。

例えば弊社では、戦略系ファームに応募する場合には実際の例題集を使い、BCG・ベイン出身者による、実際の面接と遜色ないレベルでの模擬面接を行っています。また総合系ファームに応募する場合にも、これまでに支援した方の膨大なデータを活用し、ケース面接はもちろんのこと、ビヘイビア面接においてもポジションごとに問われやすい内容やアピールポイントなどをご案内しています。

description ◆田口 裕基さん

3. 面接対策が不安な方へのメッセージ

私たちが日ごろ候補者の方とお話ししていても、「コンサル転職=ケース面接」というイメージは根強く、多くの方が大なり小なりの不安を感じています。 しかし、既にお話しした通り、ケース面接の比重は応募するファームによって大きく異なりますし、きちんとした対策をすれば、特に総合系のファームであれば及第点まで引き上げることはさほど難しくありません。

私たちは、模擬面接などを通じ、その方の課題を全て出すのはもちろんのこと、その課題に優先順位をつけ、対策方法を提示し、内定までの進め方も提案しています。「この方は少し対策に時間が必要だな」「本命はこのファームだから、その前に面接の経験を積んでおくと良いだろう」などと判断し、エントリーのタイミングや順番なども調整します。 面接対策だけでない、転職の戦略を立てられるのも転職エージェントを利用するメリットです。

中長期でのキャリアまで見据えて

そして私たちのサポートは、「内定をとること」だけをゴールとしていません。 それよりも大事にしているのが、「行ける会社」「行きたい会社」「行くべき会社」が重なるファームやユニットを特定し、中長期的なキャリアまで考えて転職をサポートすることです。 弊社はコンサルティングファーム出身の人間も多いため、ファームごとの特徴やコンサルティングという仕事についても具体的にお話しすることができます。入社後のご活躍、さらには今後のキャリア設計まで二人三脚でサポートしておりますので、コンサルティングファームへのご転職に興味をお持ちでしたらお気軽にお問い合わせください。

コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
外資就活ネクストは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。
関連エージェント
クチコミスコア
4.71
マッチング数
51
リメディ
日髙 大志
クチコミスコア
3.60
マッチング数
14
リメディ
田口 裕基