AI時代、コンサルの価値はどうなる?──現役コンサルタント・松本昌平が読み解く「AI時代のコンサルキャリア再設計」②

「AIを使えば、コンサルに頼まなくても自分たちでできるのではないか」——そう考えるクライアントが、現れ始めている。AIに仕事を侵食されていく時代に、コンサルには一体どんな価値が残るのか。官僚を経てボストン・コンサルティング・グループや経営共創基盤(IGPI)で戦略コンサルティングに携わり、現在も現役コンサルタントとして働く松本昌平氏による全5回の連載。第2回のテーマは「コンサルの価値の再定義」である。
▶ 第1回:コンサルに入ったとき、あなたの仕事はまだある?
▶ 第2回:AI時代、コンサルの価値はどうなる?(本記事)
▶ 第3回:AI時代の業界地図はどう変わる?(近日公開)
▶ 第4回:それでも今、コンサルに行く価値はあるのか(近日公開)
▶ 第5回:若手はどうサバイバルすべきか(近日公開)
ボストン・コンサルティング・グループ、経営共創基盤(IGPI)などを経て、現在はアスタミューゼでAIを活用したイノベーション支援・戦略コンサルティングに従事。お笑い芸人としても活動している。
※詳しいプロフィールは記事末尾に掲載
前回は、「AIの影響を最も早く受けるのは若手の仕事であり、若手が育つ場所そのものが消えつつある」という話をしました。若手の仕事が細っていく時代に、それでもコンサルに飛び込んだとして、どのようなスキルを身につけなければならないのか。今回はこの点を考えます。
コンサルとクライアントの関係性が変わる
前提として、AIによって、クライアントのコンサルへの向き合い方が変化しています。
先日、ある経営企画部の担当者と話をしました。彼らは最近外部のコンサルタントから提出された資料をAIに検証させたり、必要な追加検討をAIにやらせているそうです。つまり、コンサルはAIに監視され、AIの出す結果と比べられるようになっています。
そして、コンサルに依頼しなくても、AIを使えば自分たちで似たような結果が得られるのではないかと考えるクライアントが出現し始めています。
実際には、コンサルスキルのある人とない人で、AIを使った結果には差が出ます。ただ、そう考えるクライアントがいること自体がコンサルにとっては痛手です。
結局のところ、クライアントとコンサルの力関係が以前より、ずっとクライアント優位に傾いており、その中でコンサルが価値を出し続けることが、以前にも増して難しくなっているのです。