新卒から年収3,000万円!?毎年年収100%アップは当たり前!「超・実力主義」の中国企業で働く社員の実態とは?

2020/09/20
#BATH・中国IT企業での働き方
#新卒内定者必須コラム

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「中国企業」。中国は世界第2位という経済規模はもちろん、急成長を続ける企業が非常に多く、外資志向の人の間で今もっとも熱い注目を集めている企業ジャンルの一つでしょう。

柳田健太さん(仮名)は東京の私立大学を卒業後、新卒で中国企業の門を叩き就職に成功。現在も、日本にもオフィスがある中国の大手ゲーム制作会社でプロダクトマネージャーとして働いています。

今回はそんな柳田さんに「中国企業への就職活動のやり方」や「中国企業の働き方」「中国企業の年収事情」についてお話をうかがいました。

〈Profile〉
柳田健太(仮名)
中国系大手ゲーム制作会社 プロダクトマネージャー 東京の私立大学に在学中、北京の大学に留学。卒業後は中国の大手ゲーム制作会社に入社。花形のプロダクト部でハードワークをこなしながら、人気ゲームの制作にたずさわってきた。現在は入社6年目。

※記事の内容は全て個人の見解であり、所属する組織・部門等を代表するものではありません。


【目次】
・中国企業は新卒から年収3,000万円も! でも朝6時始業・夜9時終業が当たり前の「超」ブラック体質!?
・「新卒だったが無視して中途に応募して受かった」「会社への帰属意識がある社員は皆無」中国企業の驚くべきカルチャー
・「上司の前で寝袋」「上司の前でゲーム」「社内にテント」..….中国企業なら全て無問題
・「国家ごとベンチャー」の中国という国で成果を出せば、どんな国のプロジェクトでもやっていける

##中国企業は新卒から年収3,000万円も!でも朝6時始業・夜9時終業が当たり前の「超」ブラック体質!? **――現在の年収について教えてください。入社5年目の時点では、どのくらいもらえますか?** **柳田**:**5年目ともなると年収1,500万円はもらえます。新卒で年収3,000万円という人もいました。** **――新卒1年目から年収3,000万円を出すのはすごいですね。** **柳田**:その人の場合、研修の一環として作ったゲームの出来があまりに素晴らしく、そのまま販売できそうなレベルだったため、高く評価されたみたいです。 「そんな人材はめったにいない!」ということで、会社はポンと年収3,000万円を提示したそうです。それぐらい出さないと引き留められない、と思ったんでしょう。 **――中国企業は昇給も早いですか?** **柳田**:中国のゲーム制作会社は毎年年収が50%アップ、100%アップ、という驚異的なペースで増えます。日本の企業ならよほどの実績を上げても、昇給は10~20%アップ程度ですよね。 しかも単にインセンティブがつくだけじゃありません。実績による昇給がどんどん重なっていきます。そこにさらに「今月の成果報酬」が加わるんですよね。調子がよければどんどん年収が増えていきますよ。 **――中国企業は年収が高い分、やはり仕事はハードですか?** **柳田**:私はゲーム制作会社しか知りませんが、日本の基準でいうと「超」がつくほどのブラック企業が多いと感じます。 たとえば、中国には「996」という言葉があります。これは「朝の9時から夜の9時まで、週に6日働く」という意味で、いわば標準的なハードワークです。 **――柳田さんの会社の働き方はどうでしょうか?** **柳田**:私の会社もその点では過酷です。コロナ禍以降は「朝6時に始業。終わるのは夜9時」なんてひどい状況が続いています。 私は毎朝4~5時に起きていますが、先輩の中には毎朝4時にメールを送る人もいるので、特別なことではないようですね。 「996」なんてまだ甘い……という感じです。だから**5年目で年収1,500万円くらいもらわないと、正直やっていられないですよ。** ##「新卒だったが無視して中途に応募して受かった」「会社への帰属意識がある社員は皆無」中国企業の驚くべきカルチャー **――柳田さんは現在入社6年目とのことですが、どのような仕事をしていますか?** **柳田**:いわゆる開発業務です。スキンのデザイン、コラボの企画など、ゲームの設計をこなす部署で働いています。 **――中国では新卒社員と中途社員のどちらが多いのですか?** **柳田**:中途社員の方が多いですね。前職はいろいろで、IT業界からやってくるのはもちろん、マネージャーとして働いている方の中にはメーカーから来た人もいます。 中国のゲーム制作会社はいろんなスペシャリストの集合体なんです。 **――柳田さんが就職活動をされていたときは、新卒の募集があったのですか?** **柳田**:いいえ。私が見つけた募集要項には「社会人経験3年以上」という条件が付いていました。**しかし私はそれを無視して応募しました。** 「面白そうだから、とりあえず連絡してみよう」という程度のノリでしたが、驚いたことに、面接したいという連絡がすぐにかえってきました。 **――提示している条件に良い意味でこだわりがないのですね。** **柳田**:よくも悪くも、中国企業の選考プロセスは非常にいい加減なんですよ。 日本式のエントリーシートなんてありません。私のケースみたいに、提示している条件を無視してくることもあります。**現在は特に日本人に対するニーズが高い**ので、特例的な対応をしてくれたのでしょう。 **「ルール無用」と考えて積極的にアタックするのが中国の企業に就職するコツ**だと思います。 **――社員の方々にはどのようなタイプの人が多いのでしょうか?** **柳田**:社内を見渡すと、基本的に名門大学の出身者しかいません。私の新卒の同期は浙江大学出身のゲームが好きだから入社したという中国人が1人いるだけです。 中国企業の社風として特徴的なのは、日系企業によくあるような「会社への帰属意識」が一切ないことですね。 やる気のある人・ない人、カリスマ性のある人・ない人など、いろいろなタイプの人がいますが、こんなにも向いている方向が違う人たちをシステムでよくうまくまとめているな、と日々思っています。 ##「上司の前で寝袋」「上司の前でゲーム」「社内にテント」...…中国企業なら全て無問題 **――中国企業の職場の様子は、日本の企業と違いますか?** **柳田**:ものすごく違いますね。 「上司の目の前で寝る」「上司の目の前でスマホでゲーム」「オフィスで大声で雑談する」……どれも日本の会社なら、上司に注意されそうですが、中国の会社では誰も問題にしません。 中国には「昼寝文化」があるので、オフィスに寝袋を持ち込んで使っている強者もいますね。私のすぐ後ろの席には統括責任者がいますが、気にせず寝ています(苦笑)。 以前、アリババ社のオフィスにテントが設置されている写真がネット上で流れ、「ブラック企業」と話題になっていましたが、あれは寝泊まりするためではなく、昼寝用だと思いますよ(苦笑)。 **――上司との関係もフランクなのでしょうか?** **柳田**:そうですね。日本の会社に比べて、序列や年齢に対する意識は非常に希薄です。新卒で入社した直後からチャットソフトで上司とやり取りできますし、意見やアドバイスをちゃんと聞いてもらえます。 飲み会というのもあまりありませんし、当然、ノミニケーションなんてものもありません。上海でトップ30に入る会社でも同じだと聞いています。 「どの立場の社員が話したか」よりも「どんな話をしたか」を重視するので、風通しが非常にいいと感じます。 **――そういう関係だと、社員の管理が難しそうですが、問題ないのでしょうか?** **柳田**:それについてはいろいろなタイプの人をうまくまとめる仕組みがある、と感じています。日本は社員を均質化することで、チームの効率を上げようとしますが、私の会社では多様なタイプの人をうまくまとめる仕組みによって、仕事の効率アップを実現できています。 **――具体的にはどのような仕組みですか?** **柳田**:すべての分野がスペシャライズされています。プロジェクトマネージャーはプロジェクトのマネジメントしかしませんし、QAはデバッグや仕様の検証しかしません。 一つ一つの分野に対してKPIを設定していて、それに達するかどうかという基準で評価しているのが外資系の特徴です。 弊社はプロダクト部が全体を統括していて、他の部署はプロダクト部を支えるサポートチームという扱いです。 ですから、プロダクトの発言権がいちばん大きく、各部署の目標数値などもプロダクト部が決めます。 そういう仕組みを無理矢理にでも作ることで、年功序列や時間ベースではなく仕組みベースで仕事が動くんです。新しい人が入ってきても、その意見を反映できるのは、その仕組みが機能しているおかげです。 **――日本法人の場合は、こうした仕組みや風土も日本式になってしまうのでしょうか?** **柳田**:中国法人と日本法人でも、職場の風土はほとんど変わらないですね。 ただ、契約の内容がかなり違います。日本支社所属の同僚に話を聞くと、日本支社との契約ではインセンティブが少ない分、住宅手当などが充実しているようです。一方、中国本社勤務はインセンティブが多めです。 ##「国家ごとベンチャー」の中国という国で成果を出せば、どんな国のプロジェクトでもやっていける **――新卒で働き始めてから6年経ちましたが、今後のキャリアプランについて教えてください。** **柳田**:まだ私自身のプランは明確ではないのですが、ゲーム業界では競合他社に転職したり、独立したりする人が多いですね。 1つの職場でしばらく働いてスキルアップできたら、そのスキルをより生かせる別の会社に行く。**そして自分だけでなく部下も引き連れていくことで、より大きな収入増を狙うのも中国ではアリです。** **――中国では「引き抜き」は、後ろ指を指されないのですか?** 柳田:それはないです。**なぜならこのルールなら、引き抜かれた側も逆に自社がほしい人材を競合他社から自由に引き抜くことができるから**です。 中国の気軽に転職できる環境は経営サイドにとっても、メリットが大きいものなんですよ。 そんな業界ですから、人の出入りは非常に激しいですよ。私が入社してからの6年で、半分の社員が入れ替わった気がします。 **――中国の企業に就職することのメリットとデメリットを教えてください。** **柳田**:いちばんのメリットはなんといっても、必要とされる人材になれることでしょう。あと、できることの幅が広がります。なにせ中国は「**国家ごとベンチャー**」の急成長している国です。 そんな国の企業で日本市場の切り込み隊長として、大きな裁量権を持って働けたら、どんな国のどんなプロジェクトだってやれるという自信が持てます。
コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
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