内定後も気が抜けない。コンサル転職における内定後の動き方
2022/03/16
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コンサル転職の内定獲得後、何をするのか

転職市場で近年人気となっているコンサルティング業界。未経験でも可能な募集も多く見られるために、転職を考えられている方も多いのではないでしょうか。

最終回である今回は、内定(オファー)獲得後に関してです。その重要性と、コンサル業界ならではの注意点などについて解説していきます。本記事をお読みいただくことで、コンサルティング業界へ転職する際に重要な内定後の行動について、ご理解いただけると思います。


内定後も気を抜いてはいけない。見えにくい内定後の実態

無事に内定(オファー)を獲得したのちには、何を考えるべきなのでしょうか。以下は、よくある疑問点になります。 ・内定承諾期間はどれくらい?いつまでに決断すればいいのか? ・条件交渉とは何か?どれほど融通が効くのか? ・今の仕事をどのように引き継ぐべきなのか?

このように、新卒就活の際とは異なる点が多いが故に、さまざまな不安の種があるかと思われます。 以下では、転職経験者によ体験談をもとに、その疑問に答えていきます。

一般的な内定承諾期間とは

一つの企業から内定をもらった後にも、他企業の選考がまだ続いていたり、現職と比較して悩んだりすることがあると思います。その決断を下すのが、内定承諾までの期間になります。コンサルの内定承諾期間はどれくらいの長さになるのでしょうか。

結論からお話しさせていただくと、内定承諾期限の原則は1週間~2週間程度と思っておいた方がよいでしょう。もう少し長めで設定される場合もありますが、他企業の選考にイチから参加することは難しい期間だと考えるといいかと思います。

転職経験者の方は「他社の選考状況はカジュアル面談や1次面接の段階でよく聞かれる質問でしたし、ある程度把握されている状態で選考が進んでいきました。企業側も各候補者の転職状況を踏まえて、選考スピードを決めていると感じる場面もあります」と話していました。

その会社しか検討していなかった場合、複数企業を比較できなかったがゆえに納得して決断ができない事態にもなりかねません。特にコンサル未経験者で「不安におちいりそうだ」と思う方は、同時に複数企業の選考に進んだり、1Day選考に参加したりして、比較しながら後悔のない決断をすることが重要です。

複数の転職経験者にインタビューして共通して聞かれたのは、「社名ではなく、そのポジションで自分は何ができるか」という点にまで落とし込んで、納得して選択したかどうかという点です。「社名にこだわりすぎているとイメージとのギャップが起きることがある」「各コンサルファームでも得意とする案件が異なり、昇進スピードにまで影響が出てくることがある。その実情を踏まえた上で選択した方がいい」という声が上がっています。

条件交渉とは、抑えるべきポイントは

新卒の就職活動と異なり、転職先企業とは条件交渉ができる場合があります。

条件交渉の内容としては ・職位/年収などの待遇 ・入社時期 ・配属先 が一般的です。

また、複数の内定を保持している場合は各社の条件を提示して交渉の場に立つこともあります。

これに加えて、新型コロナにより働き方が変わる中、具体的にどのように働くかといった点も入社前に確認しておくとよいでしょう。

職位/年収などの待遇面

一番重要な交渉内容の1つとして挙げられるのが待遇面になります。過去のご自身の経験や年数などをもとに、企業側から提示されます。その中で不服な面があれば交渉をしてみましょう。ただし、前職での経験や面接での評価をもとに算出されることが多く、あまり大きく変わらない可能性もありますが、

その中で見落としてはいけないのが、昇格・昇給のタイミングです。インタビューにご協力いただいた総合コンサルへの転職経験者の方は、査定に関わる時期に転職し、年1回の昇給タイミングを逃すことになってしまったと明かしてくれました。この方は「転職初心者の方は、提示された目の前の年収で決めてしまいがちだと思います。タイミングを逃さず昇進・昇給すれば結果として収入が増える事もあるので、実は重要なポイント」と話しています。

企業側との面接やカジュアル面談、またエージェントから情報提供を受ける時には、目の前の年収額だけではなく、転職先の昇進・昇給のシステムについてもつかんだ上で、トータルで判断するといいかもしれません。

入社時期

入社時期に関しても交渉が可能です。のちに述べますが、現職の引き継ぎが完了する時期を考えて入社時期を設定しましょう。

インタビューでは、基本的には内定承諾(オファー)から3カ月程度という方が多かったですが、「配属中のプロジェクトや前職の在籍期間を考慮して、6ヶ月後まで待っていただいた」という方もいらっしゃいました。また、入社前に1ヶ月程度ギャップを設けてリフレッシュされる方もいらっしゃいます。ご自身にとって無理のない期間設定になさってください。

配属先

こちらは求人の段階である程度明らかになっている場合もあれば、オファー面談を通じて明らかになることもあります。

コンサルティングファームは選考の過程で志望動機などをあまり問われず、ケース面接のみであることも珍しくありません。職務経歴書などでアピールした自身の志向やキャリアイメージをここでもしっかりと明らかにし、配属後のミスマッチを防ぐようにしましょう。

具体的にどのように働くか

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、コンサル業界でもリモートワーク・在宅勤務が当たり前になっています。一方、プロジェクトの内容によってはリモートワーク、出社、クライアント企業への直行直帰など、様々な場所で働くパターンが予想されます。

「どのように働くか」についてはっきりさせておくことで、入社後にいかにコミュニケーションを取りキャッチアップしていくかということから、引っ越しの必要があるかどうかまで、具体的に考えられることが増えてくるでしょう。

転職までにすべきこと。望ましい現職の退き方とは

内定を承諾したあとに行うべきことは現職を退く準備です。退職を申し出る時期については、就業規則などで定められた日数が存在する会社が多いでしょう。ただ、十分な引き継ぎができるかといった観点に立つことも重要です。

前章で述べたとおり、入社時期は現職を引き継ぐ期間をしっかりと確保して検討する必要があります。まずは現職の上司に退職の旨を伝え、引き継ぎなどを完了させることが可能な時期を確認しましょう。そこからエージェントや内定先企業に伝える形で、入社時期の調整となります。

インタビューに答えてくださった方も「今まさに進行中の案件だけではなく、新たなプロジェクトで自分が在籍していることが前提に話が進んでいることもあるので、そこも含めてタイミングを探った」と振り返っていました。

コンサルティングファームはさまざまな業界とやりとりすることが多い上、転職先でも同じ職域で専門性を生かすパターンも少なくないため、前職の際に関わったことのある企業とまた何らかの形で縁をいただく可能性もあります。「飛ぶ鳥あとを濁さぬ」ように、しっかりと引き継ぎを完了させましょう。

内定後の動きを理解し、転職を通じたキャリア形成を

いかがでしょうか。コンサル業界転職における内定後の動きについて、その重要性と気をつけるべき点についてまとめました。 コンサル業界への転職は容易ではありません。しかし、少しでも転職をきっかけとしたキャリア形成のお手伝いができたら幸いです。

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【コンサル×選考対策】
➀たかが書類、されど書類。コンサル転職における書類選考の注意点
②甘く見ると思わぬ落とし穴に。コンサル業界への転職におけるWebテスト
③フェルミ推定?ケース面接?コンサル転職における面接対策とは
④見極めるのは会社だけでない。コンサル転職におけるエージェントの選び方

コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
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