Liiga会員に聞く!転職エージェントを使ったキャリアの築き方~コンサル業界編
2024/11/25

キャリアに悩んだとき、利用を迷うのが転職エージェント。キャリア相談や求人紹介、選考支援が「役に立った」という意見がある一方、「足かせになった」といった声もゼロではありません。

「Liiga会員に聞く!転職エージェントを使ったキャリアの築き方」シリーズでは、転職エージェントを有効活用してキャリアを築いてきたLiiga会員に、利用のメリットや選び方・見極め方のポイントを語ってもらいました。
今回はコンサル業界で活躍するWさんのインタビューです。

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転職エージェント利用のきっかけとメリット、現在の活用状況

Q. まずは、ご自身の経歴を簡単に教えてください。

大学卒業後は日系の大手電機メーカーに入社し、グローバルビジネス推進とグループ内連携を担当しました。その後、大手外資系コンサルティングファームのTMT(Technology, Media & Telecommunications)部門に転職し、多くの成果を上げることができました。

現在は、別の大手コンサルティングファームに勤めています。

Q. 転職エージェントを使おうと思ったきっかけは何でしたか?

製造業からコンサル業界への転職を目指す際に、転職に関する情報収集をしたいと思ったのがきっかけです。

当時は「製造業では一通りの経験を積めた」と感じており、新たな挑戦先としてコンサル業界を考えていました。「コンサルタントは短期間で多くのケイパビリティを身につけられる」と聞いていましたし、コンサルタントをしている友人の話を聞いて面白そうだと思っていたからです。

そこで、転職エージェントを通じて求人情報や各ファームの特徴、選考などに関する情報を収集しようと考え、複数の転職エージェントにコンタクトを取りました。

Q. 実際に利用して良かった点はありますか?

良かった点は、以下の2つです。

  • コンサル転職に必要なレベル感を理解できた
  • レジュメや面接の対策をしてもらえた

転職活動を本格化させる前から「未経験からコンサルへの転職はハードルが高い」という情報を耳にすることがありました。ただ「具体的にどれくらいのレベルが必要なのか」は分かっていなかったので、転職エージェントを通して必要なレベル感を把握できたのが良かったです。

また、私は最初の転職で多くのエージェントとお会いし、その中で最も信頼できそうな方に選考以降の支援をお願いしました。レジュメ添削・面接対策ともに非常に丁寧に実施していただき、無事に外資系の大手コンサルティングファームに転職できました。

私が直接応募をしなかった理由

私はこれまで2度の転職を経験していますが、どちらもエージェント経由で転職活動を進め、直接応募は一切しませんでした。

直接応募をしなかった大きな理由は、コンサル転職においてはケース面接の対策が必須だと思ったからです。ケース面接は通常の面接と比べてテクニックが必要であり、個人で対策するには限度があります。また、転職エージェントを介して「過去問を入手したい」とも考えていました。

直接応募と比べて給与交渉をしやすいのも、転職エージェントを選んだ理由の一つです。給与に関する話は、求職者から企業に触れづらいものです。しかし、転職エージェントを利用すれば、エージェント担当者が求職者に代わって給与交渉をしてくれます。

Q. 現在は、どのように転職エージェントを利用していますか?

現在は「半年〜1年後くらいに、良い機会があれば転職しよう」と考えており、Liigaやビジネス特化型SNSを介して転職エージェントと面談をしています。
また、1回目と2回目の転職でお世話になった方にも、今からキャリア相談をさせてもらっています。

基本的には、転職を意識し始めた段階でエージェントを使うようにしています。転職活動を本格化する前に情報収集ができると、その後の活動がスムーズに進みやすいからです。

「求職者にとって良い転職エージェント」の見極め方

Q. これまで何人の転職エージェントを利用してきましたか?

1回目の転職では10名の転職エージェントと面談し、最終的に1名に絞って支援をお願いしました。多くの転職エージェントと面談したのは、複数のルートから幅広く情報収集をしたかったのと、より自分に合った転職エージェントを見つけるためです。

2回目の転職では、はじめから1回目の転職で最後までお世話になった方に支援を依頼しました。

Q. これまでで「最も良かった」と思う転職エージェントについて教えてください。

1回目と2回目の転職でお世話になった方が、私の中では最も良い転職エージェントです。

この方はレジュメを客観的な視点で添削し、修正の方向性についても的確なアドバイスをくれました。また、コンサル転職で必須となるロジカルシンキングの観点でもレジュメをチェックしてもらい、この点もありがたかったです。
Webテストについては、各社の出題方式を事前に教えてもらえたので、個社ごとの対策ができました。ケース面接の対策も時間の許す限り実施していただき、過去問の提供も役に立ちました。

レスポンスが早い点も安心でき、総じてとても良かったです。

Q. 反対に「良くなかった」と思う転職エージェントについて教えてください。

以下のような方に対しては、あまり良い印象を受けませんでした。

  • レスポンスが遅い、もしくは返信がない
  • 社内で共有されているであろうテンプレート文での連絡に終始していた
  • 対面での面談時にスマートフォンを操作していた
  • インターネットで検索すれば分かるような情報しか提供してくれなかった

返信が遅い方や面談時にスマートフォンを操作されているような方からは、誠意を感じられませんでした。また、社内共有のテンプレート文で連絡をされると、担当者自身の強みが分かりません。他の転職エージェントとの違いが見えてこず、支援を依頼する気持ちになりませんでした。

また、せっかく転職エージェントを使うなら、過去問やWebテストの種類といった選考に関する情報、各ファームの社風など「転職エージェントだからこそ知っている情報」を提供できる方が良いですね。

Q. 「求職者にとって良い転職エージェント」の見極めポイントは何だと思いますか?

私が転職エージェントを選ぶときは、以下のようなポイントを重視しています。

【面談前(スカウトが届いた場合など)の見極めポイント】

  • 求人の内容(自分が興味をもてる内容か)
  • よく見る定型文で送ってきていないか
  • 求職者の経歴を踏まえたメッセージや求人を送ってきているか
  • その他、転職エージェントのプロフィール(特に経歴)や口コミで魅力的な点はあるか

【面談してからの見極めポイント】

  • 自分(求職者)との相性は良さそうか
  • 無理に応募を進めず、求職者の希望やキャリアを考えて提案してくれるか

また、上記のポイントに加えて「その転職エージェントならではの強みがあるか」も重要だと思います。
たとえば私が1回目と2回目の転職でお世話になった方は、その方自身が大学卒業後に製造業に就き、その後コンサル業界に転職されていました。私と同じようなキャリアを歩んでおり、コンサル転職に求められるスキルや考え方、業界の動向をきちんと理解している点も信頼できました。

Q. コンサル業界ならではの見極めポイントは何だと思いますか?

コンサル業界への転職を目指すなら、ケース面接の対策がとても重要です。そのため、ケース面接の指導が得意な方を選ぶべきだと思います。

「どの転職エージェントがケース面接対策を得意としているか」は判断しにくいですが、一つの目安としてコンサル経験者を選ぶと良いでしょう。コンサルタントの実務経験がある転職エージェントなら、その方自身がケース面接を受けた経験があったり、コンサル経験者ならではの視点でフィードバックをくれたりするからです。

Liigaを活用した転職エージェント探しのポイント

Q. Liigaのエージェントページで便利だと思う点を教えてください。

スカウトが届いたときには、転職エージェントのプロフィールページを閲覧しています。
主に見ているのは、転職エージェント自身のバックグラウンド(学歴、どのような企業・ファームに勤めていたか)や、同じページからアクセスできる口コミ情報です。これらの情報を踏まえ、連絡をくれた転職エージェントと面談するか否かの判断をしています。

Q. Liigaのエージェントクチコミは、どのように参考にしていますか?

私が主に参考にしているのは「キャリア相談」「選考対策・レジュメの添削」「企業・業界情報の提供」の部分です。
特に、選考対策に関しては「面接の練習を10回ほど実施していただいた」といった数字の情報があると参考になります。

また「この部分は課題があったけど、こんな支援をしてくれて総合的には良かった」といった具合に、その転職エージェントの良くなかった部分も書いてある投稿は信憑性があると思い、重点的に見ています。

まとめ~Wさんの転職エージェント活用術

Wさんは、転職エージェントを活用して未経験からコンサルティングファーム、さらに別のコンサルティングファームへとキャリアアップを実現してみえました。
今回Wさんが転職エージェントの見極め方や活用方法として教えてくださった主なポイントは、以下の通りです。

  • コンサル転職でケース面接対策をしたいなら、転職エージェントの利用がおすすめ
  • Webテストの種類や過去問題など、選考に関する有用な情報が手に入ることも多い
  • 1回の転職支援に留まらず、その後も長期的にわたってキャリアの壁打ち相手になってくれる転職エージェントもいる
  • スカウトが届いた段階では「定型文でメッセージを送ってきていないか」「求職者のプロフィールを把握して送ってきているか」といった部分をチェックする
  • 面談をしてからは、相性や求職者に寄り添う姿勢、また「その転職エージェントならではの強み」といった部分も意識して選ぶのがおすすめ

Wさんの転職エージェント活用術を参考に、ぜひ自分に合った転職エージェントを見極め、より良いキャリアを構築しましょう。

コラム作成者
外資就活ネクスト編集部
外資就活ネクストは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。